「廃業率」目標ただす
宮本岳志議員 金融緩和「悪影響」
衆院財金委
日本共産党の宮本岳志議員は16日の衆院財務金融委員会で、「異次元の金融緩和」が中小企業経営や地方金融機関に深刻な悪影響を引き起こしている問題を追及しました。
宮本氏は、金融庁の調査で、地域金融機関の4割で本業の利益率がマイナスとなっていることを取り上げ、金融緩和の悪影響を認めるかと質問。麻生太郎金融担当相は「地域金融機関を取り巻く経営環境は極めて厳しい」と述べました。
安倍政権は、金融機能強化法改定案をテコに地域金融機関の収益性と効率性を引き上げていくとしています。
宮本氏は、法律の運用によっては既存の貸出金利引き上げや融資打ち切りにつながりかねないと問題点を指摘しました。
そのうえで、安倍政権の「日本再興戦略2016」が廃業率10%を目標としていることを示し、「なぜ廃業率を目標にするのか」と批判。政府の検討会議メンバーも、融資においては企業の財務内容だけでなく地域における存在意義なども考慮すべきだと主張していることを示し、廃業率を目標とせず、長年地域で頑張ってきた中小企業への支援を求めました。麻生氏も「もうけ以外のところも考えないと地域銀行としてはいかがなものかと思う」と応じました。 (しんぶん赤旗11/17付けより転載)