大阪府、「森友」の要望で緩和
借金あっても開校容認
私学審委員“強い後ろ盾感じる”
府の基準では私立小中学校を開設した実績のある学校法人でなければ借入金で学校開設をできませんでした。府私学課によると、橋下徹氏が大阪府知事だった2011年7月ごろに森友学園の籠池理事長が基準の見直しを要望。松井一郎知事就任後の12年4月1日に基準を緩和しました。森友学園は14年10月31日に認可申請をしています。緩和後、申請したのは森友学園だけです。
申請当時、森友学園の財務状況は借金頼みでした。私学審(14年12月18日)の議事録によると、委員から森友学園の「借り入れが、いま持っているものよりオーバーしている」との懸念が出ています。
森友学園が小学校新設で頼みにしているのが寄付金です。同学園の籠池氏は本紙の取材に「寄付の計画は3億か、4億円だった」と回答。私学課は寄付金が計画以上に集まったとしています。
しかし採算ラインが定員の70%程度なのに対し、入学希望者は28%にとどまっています。私学審の梶田叡一会長は経営が成り立つかどうか「みんな危惧している」(22日の会見)と表明。開校直前になっても財務状況の不安は解消できていません。ある委員は本紙の取材に、「借金もあるし、あの入学者数では経営は成り立たない」と指摘しています。
松井知事は28日、記者団に対し規制緩和について「当時はどんどん私学に入ってきてもらうのが方向性だった」と説明しました。
森友学園理事長と面会
国有地売却前 財務省認める 民進議員質問に
佐川氏は「国有地処分の相手方であり、財務省との間でさまざまなやりとりはあった。その中で、昨年3月の半ばに財務省の担当者が森友学園の理事長と面会した」と、籠池氏と具体的なやりとりがあったことを認めました。
参院予算委員会では28日、安倍晋三首相と全閣僚の出席のもと基本的質疑が始まりました。
(しんぶん赤旗日3/1刊付けより転載)