ゴミ「場内処分」が発端
宮本氏 格安売却の経過を追及
衆院国交委
日本共産党の宮本岳志議員は6日の衆院国土交通委員会で、森友学園への国有地格安売却の経過を音声データや記録、証言などから解き明かし、背景に森友学園の小学校の名誉校長を務めた安倍昭恵首相夫人の関与があることを指摘しました。
発端は2015年9月4日。近畿財務局9階会議室で、近畿財務局、大阪航空局、森友学園の工事を請け負った設計会社、工事業者がゴミ撤去をめぐって話し合い、廃材や廃棄物混合土は「場内処分」としたことから始まります。
宮本氏は、森友学園の籠池泰典理事長(当時)が廃材や廃棄物混合土を“新たなゴミ”の発見として、近畿財務局に連絡したのは、ゴミが場内処分とされた事実を知らされていなかったからだと指摘。昨年3月11日、その事実を知らされた籠池氏は同15日、夫婦で上京し、財務省で田村嘉啓国有財産審理室長(当時)と談判し、田村氏が「近畿財務局と大阪航空局が連携して対応する」と回答。同16日に近畿財務局、大阪航空局と籠池氏が面談した際の音声データでは、近畿財務局が「きちっと、森友学園理事長・副園長に情報が伝わっていなかった点は、われわれも反省点だ」と謝罪していると指摘しました。
宮本氏は「これが(3メートルより深いところからゴミが出たと)口裏を合わせてタダ同然で売り払う流れに結び付いていく」と指摘しました。宮本氏が昨年3月中旬から4月にかけて行われた音声データに記録された会合に、大阪航空局の職員も出席していたかとただすと、国交省の蝦名邦晴航空局長は「大阪航空局補償課長が出席していた」と初めて役職名を明らかにしました。宮本氏は補償課長の証人喚問を求めました。
また、宮本氏は、昨年3月15日に籠池氏と面会した田村氏が、籠池氏の主張を1時間半も平身低頭で聞いたのは、15年10月から11月に、安倍昭恵首相夫人付き政府職員から相談の電話を受けていたからだとして、「昭恵氏をはじめ関係者の証人喚問は避けては通れない」と主張しました。(しんぶん赤旗日刊12/7付けより転載)