過大な地元負担避けよ
鉄道軌道法案 宮本岳志氏が求める
全会一致で可決
衆院国土交通委員会は5月30日、自民党など6会派提案の鉄道軌道整備法改正案を全会一致で委員会提出法案とすることを決め、可決しました。
改正案は、赤字経営の鉄道事業者に限定されていた災害復旧費用補助の適用を黒字経営の事業者の赤字路線にも拡大するものです。
採決に先立つ質疑で日本共産党の宮本岳志議員は、復旧が鉄道事業者の判断に委ねられ、復旧しない場合は法改正の趣旨が生かせないと指摘。自治体や住民が望む復旧を鉄道事業者に迫る効果があるかとただしました。提案者は「法改正により鉄道事業者の負担が軽減され、復旧のインセンティブ(動機付け)になる」と答弁しました。
宮本氏は、昨年被災したJR九州日田彦山線で、復旧を前提とした事業者と自治体の協議会が4月に開かれたものの、復旧費用を解決できれば着工可能だとする自治体側と、復旧後の運行維持策も条件とするJR側とで折り合いがついていない実態を紹介しました。
その上で、「地元の願いは一刻も早い復旧であり、災害支援と引き換えに過大な地元負担を強いることがあってはならない」と指摘し、改正の趣旨に沿った運用がなされるよう求めました。(しんぶん赤旗日刊6/5付けより転載)