平成二十四年二月二日(木曜日)
午前九時二分開議
出席委員
委員長 中井 洽君
理事 笹木 竜三君 理事 武正 公一君
理事 西村智奈美君 理事 鉢呂 吉雄君
理事 若井 康彦君 理事 若泉 征三君
理事 石破 茂君 理事 小池百合子君
理事 高木 陽介君
井戸まさえ君 石関 貴史君
磯谷香代子君 稲富 修二君
今井 雅人君 打越あかし君
江端 貴子君 大西 健介君
大山 昌宏君 逢坂 誠二君
岡田 康裕君 加藤 学君
金森 正君 川口 博君
川村秀三郎君 菊池長右ェ門君
岸本 周平君 熊谷 貞俊君
近藤 和也君 佐々木隆博君
瑞慶覧長敏君 高井 崇志君
玉城デニー君 中野 寛成君
中屋 大介君 仁木 博文君
橋本 博明君 花咲 宏基君
古本伸一郎君 馬淵 澄夫君
三村 和也君 村越 祐民君
室井 秀子君 森山 浩行君
山尾志桜里君 山岡 達丸君
山崎 誠君 山田 良司君
山本 剛正君 吉川 政重君
吉田 統彦君 渡部 恒三君
赤澤 亮正君 伊東 良孝君
小里 泰弘君 小野寺五典君
金子 一義君 金田 勝年君
佐田玄一郎君 橘 慶一郎君
野田 毅君 馳 浩君
山本 幸三君 遠山 清彦君
東 順治君 赤嶺 政賢君
笠井 亮君 宮本 岳志君
内山 晃君 中後 淳君
阿部 知子君 照屋 寛徳君
中島 隆利君 柿澤 未途君
山内 康一君 中島 正純君
浅野 貴博君 松木けんこう君
…………………………………
内閣総理大臣 野田 佳彦君
国務大臣
(行政改革担当)
(社会保障・税一体改革担当)
(「新しい公共」担当)
(少子化対策担当)
(男女共同参画担当)
(行政刷新担当) 岡田 克也君
総務大臣
国務大臣
(沖縄及び北方対策担当)
(地域主権推進担当) 川端 達夫君
法務大臣 小川 敏夫君
外務大臣 玄葉光一郎君
財務大臣 安住 淳君
文部科学大臣 平野 博文君
厚生労働大臣 小宮山洋子君
農林水産大臣 鹿野 道彦君
経済産業大臣
国務大臣
(原子力損害賠償支援機構担当) 枝野 幸男君
国土交通大臣 前田 武志君
環境大臣
国務大臣
(原子力行政担当) 細野 豪志君
防衛大臣 田中 直紀君
国務大臣
(内閣官房長官) 藤村 修君
国務大臣
(国家公安委員会委員長)
(消費者及び食品安全担当) 松原 仁君
国務大臣
(郵政改革担当)
(金融担当) 自見庄三郎君
国務大臣
(経済財政政策担当)
(科学技術政策担当) 古川 元久君
国務大臣
(東日本大震災復興対策担当)
(防災担当) 平野 達男君
財務副大臣 五十嵐文彦君
文部科学副大臣 森 ゆうこ君
防衛副大臣 渡辺 周君
内閣府大臣政務官 大串 博志君
財務大臣政務官 三谷 光男君
政府特別補佐人
(内閣法制局長官) 山本 庸幸君
政府参考人
(文部科学省初等中等教育局長) 布村 幸彦君
政府参考人
(文部科学省スポーツ・青少年局長) 久保 公人君
政府参考人
(国土交通省水管理・国土保全局長) 関 克己君
政府参考人
(国土交通省住宅局長) 川本正一郎君
政府参考人
(気象庁長官) 羽鳥 光彦君
参考人
(日本銀行総裁) 白川 方明君
予算委員会専門員 春日 昇君
―――――――――――――
委員の異動
二月二日
辞任 補欠選任
打越あかし君 磯谷香代子君
大西 健介君 大山 昌宏君
逢坂 誠二君 森山 浩行君
金森 正君 稲富 修二君
岸本 周平君 高井 崇志君
古本伸一郎君 山尾志桜里君
馬淵 澄夫君 山本 剛正君
横山 北斗君 菊池長右ェ門君
小里 泰弘君 小野寺五典君
東 順治君 遠山 清彦君
笠井 亮君 宮本 岳志君
内山 晃君 中後 淳君
阿部 知子君 中島 隆利君
山内 康一君 柿澤 未途君
松木けんこう君 浅野 貴博君
同日
辞任 補欠選任
磯谷香代子君 打越あかし君
稲富 修二君 金森 正君
大山 昌宏君 大西 健介君
菊池長右ェ門君 川口 博君
高井 崇志君 岸本 周平君
森山 浩行君 吉川 政重君
山尾志桜里君 玉城デニー君
山本 剛正君 馬淵 澄夫君
小野寺五典君 小里 泰弘君
遠山 清彦君 東 順治君
宮本 岳志君 赤嶺 政賢君
中後 淳君 内山 晃君
中島 隆利君 照屋 寛徳君
柿澤 未途君 山内 康一君
浅野 貴博君 松木けんこう君
同日
辞任 補欠選任
川口 博君 川村秀三郎君
玉城デニー君 古本伸一郎君
吉川 政重君 熊谷 貞俊君
赤嶺 政賢君 笠井 亮君
照屋 寛徳君 阿部 知子君
同日
辞任 補欠選任
川村秀三郎君 加藤 学君
熊谷 貞俊君 三村 和也君
同日
辞任 補欠選任
加藤 学君 瑞慶覧長敏君
三村 和也君 中屋 大介君
同日
辞任 補欠選任
瑞慶覧長敏君 井戸まさえ君
中屋 大介君 岡田 康裕君
同日
辞任 補欠選任
井戸まさえ君 吉田 統彦君
岡田 康裕君 逢坂 誠二君
同日
辞任 補欠選任
吉田 統彦君 横山 北斗君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
平成二十三年度一般会計補正予算(第4号)
平成二十三年度特別会計補正予算(特第4号)
――――◇―――――
○中井委員長 これにて高木君の質疑は終了いたしました。
次に、宮本岳志君。
○宮本委員 日本共産党の宮本岳志です。
震災から間もなく十一カ月が過ぎようとしております。また、東京電力福島原発事故は、国民と子供たちに大変な被害を与え続けております。
福島第一原発から放出されたセシウム137の総量は、広島型原爆百六十八個分にも相当すると言われております。福島県では、小学生の子供が母親に、お母さん、僕は長く生きられるのと聞いたとか、中学生の女の子が、お嫁に行けるかどうかと真剣に聞いてきたといった話が伝わっております。親たちはその言葉に絶句をして、どう答えていいのかわからなかった、こういう話ですね。何とも胸の張り裂けるような話であります。
放射能の被害から子供の健康を守るということは、全ての親の願いであり、日本社会の未来にかかわる大問題です。きょうは、学校給食食材検査の問題について取り上げたいと思います。
まず、文部科学省は、給食の食材の放射能検査を求める国民の声に応えて、昨年十一月の第三次補正予算で、給食の食材の事前検査を行う安全・安心のための学校給食環境整備事業というものを実施しております。
まずお伺いしますけれども、この事業の進捗状況はどうなっておりますか。
○久保政府参考人 お尋ねの、第三次補正予算により実施しております安全・安心のための学校給食環境整備事業につきましては、予算成立後の十一月三十日に対象となる十七都県に要綱を配付して申請を受け付け、一月二十日に交付決定を行ったところでございます。
これを受けて、現在、各都県におきましては、機器購入に向けた手続を行っておられるところでございます。
○宮本委員 まだこれから器械を買うんですね。機種はNaIシンチレーションスペクトロメーターというものらしいですけれども、これは今品薄で、最低でも二カ月は待たなければならないと聞いております。昨年末に内示して、これから各県で入札して、業者を決めて発注し、さらに二カ月たつということになれば、これが動くのは新学期からということになりますね。今年度中の給食には全く間に合いません。
確認しますけれども、国の予算において学校給食食材に限って放射線検査を行っている検査機器というものは、福島県を中心とする対象地域を含めて、現瞬間ではただの一台も稼働していない、これは事実ですね、大臣。
○平野(博)国務大臣 宮本議員の御質問でございますが、そういう御質問については、今現在、学校給食のみ云々ということについてはこれから整備をしていくということでございますが、今回の議員の御指摘にもありましたように、やはり、放射能から命を守る、子供を守る、こういう考え方でいきますと、特に食品の安全という観点から見ますと、まず一番大事なことは、食するわけでありますから、出荷段階からまずチェックをかけていきましょう、こういうことで、三月十七日、暫定の数値を決めて出荷レベルでまず規制をしてきた、こういう経過がございます。
また一方、消費者庁におきましても、十月に受け付けをいたしておりまして、各自治体向けに検査機器を貸し出ししている、こういうことでございまして、これらの機器を活用して学校給食の食材をチェックする、こういうことも可能でございます。具体的には、十一月の一日には第一次配分として二十四台、十一月の三十日には第二次配分五十台、こういうことでございます。
先ほど申し上げましたように、三次補正予算によりまして、学校給食の検査機器にも補助事業として各都県の機器購入に向けた手続を今行っている、こういう御報告をいたしましたので、ダブルチェックをかけてでもやっていこう、こういう考え方に立っております。
○宮本委員 食品安全のチェックがどうかというのは後でやります。それから、消費者庁の施策という話がありましたが、私は文科省の施策がどうなっているかと。現時点では一台も動いていない、これからだという話は事実だと思うんですね。
それで、被災地中心の十七都県という極めて限定された地域で、一台二百五十万円程度の器械を一都県当たり最大で五台程度の補助をするという事業なんです、三次補正の事業は。いまだに動いていない。実際に検査が始まるのは来年度の新学期を迎えてからという悠長な話です。自治体はそんなものを待っていられないんですよ。既に始めているわけですね。
福島市では、ベラルーシ製の放射能測定器を四台購入して、小中学校と特別支援学校計七十三校の食材三から六点を測定、給食センターは週一回、単独給食実施校は月二回程度やっている。郡山市では測定器二台を使って提供された食材の検査を行っていましたが、二月下旬からは新たに測定機器を購入して事前検査も行うと言っております。須賀川市も、一月下旬から測定器を購入し、給食食材の検査を開始すると言っております。
そこで、文部科学省に改めて確認しますが、福島県内で食材の事前検査を独自に実施している市町村はどれぐらいありますか。
○久保政府参考人 これまでに、福島県内で独自に機器を購入するなどして学校給食の食材の事前検査を行っておりますところは、五十九市町村中十九市町村となってございます。
以上でございます。
○宮本委員 まだ十九市町村なんですね。
平野大臣が福島市の給食センターを視察された際に、福島県知事から、希望する全ての自治体に給食の放射線測定器の配備をと改めて要望されたと報じられております。子供たちを内部被曝から守ろうというのであれば、一都県最大五台などと言わず、全ての学校の全ての給食をきちんとチェックできるだけの予算措置を講ずるべきだったと思うんですけれども、大臣、いかがですか。
○平野(博)国務大臣 今、宮本議員がおっしゃいましたが、私は、各学校に全て配置をすることが目的ではなくて、子供さんが食することについてのところにどう対応するかということが基本だと思っております。
したがいまして、つい先日、私も福島県の知事さんにもお出会いをいたしまして、御要望を頂戴しました。したがいまして、そこでお約束申し上げたことは、給食センターでいいのか、各学校でいいのか、このことを含めて、私は、必ず早急にそういうことの体制を整えさせていただきます、こういうことを申し上げたところでございます。
○宮本委員 やはり全ての給食を、口に入るものをきちっとチェックしてほしいというのが被災地の切なる願いでありますし、もちろん全国の願いなんですね。
あなた方は新年度の予算案にはモニタリング事業というのも入れているんですけれども、これは事後の検査なんですね。事前にきちっとチェックされる必要があると思うんですよ。
しかも、これは十七都県ということになっております。なぜこの十七都県に限定したのか、お答えいただけますか。
○久保政府参考人 この事業の地域限定等の理由でございますが、まず食品の安全につきましては、規制値を超えるものが出回らないように、出荷段階で検査が行われて、出荷制限等の措置がとられることになっている。このことを前提としながら、より一層の安全、安心の観点から、これら検査体制に加えまして、さらに学校給食の食材を検査する事業を実施しているところでございます。
このことを踏まえました上で、事業の対象につきましては、地域の実情等に応じながら、地元や周辺の地域の食材が給食に多く使用されていること、それから出荷段階での検査による放射性物質の検出状況などを考慮いたしまして、東北及び関東甲信越と静岡県の十七都県としているところでございます。
○宮本委員 出荷段階でチェックしているからというのは、果たして言えるかどうかですよね。そういうことを前提にできるかどうかです。
あなた方は、四月の十九日、最初に定めた、福島県内の学校の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方、これは随分昨年議論をやりましたけれども、このときも、食物や水については、暫定規制値が定められており、それを上回る食品等に対しては出荷制限等の措置が講じられているため、流通している食品等については、内部被曝に有意な影響を与えることはない、こう言っておりました。しかし、昨年八月、稲わらから放射性セシウムに汚染された疑いのある牛肉が学校給食食材として使用されていたことが明らかになり、大問題になりました。
文部科学省はその後、学校給食における放射性物質に汚染された稲わらを給与された可能性のある牛の肉の使用報告というものをとっておりますけれども、十二月一日現在で、どれだけの都道府県、どれだけの市町村、どれだけの学校、園にこの牛肉が使われたということになっておりますか。
○久保政府参考人 学校給食におきまして放射性物質を含む稲わらを餌として与えた可能性のある牛の肉を使用していたとの報告を受けておりますのは、昨年の十二月一日現在で、十八都府県四十六市区町村、四百三十三校、二十六園となっております。
○宮本委員 すごいですよ、これは。十八都府県四十六市区町村、四百三十三校、二十六園。これは、食べた可能性のある子供の数は、驚くべきことに十八万人ということになります。うち暫定基準値を超えた学校が二校。宮城県では、一キログラム当たり千二百九十三ベクレルという恐るべき数値が出ました。
出荷制限等の措置があるから大丈夫、こんなのは何の根拠もないことですね。これで、どうして流通している食品等については大丈夫だと言えるんですか。大臣、いかがですか。
○平野(博)国務大臣 大丈夫とか云々ということではなくて、より安全に、より安心して食していただく、こういうことでやっておるわけであります。安全というのは、規制値を設けてやっているわけであります。そういう意味では、先ほども申し述べましたが、やはり大きな網かけをまず出口のところからしていきましょう、こういうことが一つの、出荷制限、そういうところでありました。
しかし、一方、食する手前で、こういう食材についてはどうなんだということについても、特に子供さんについてはやはりしていかなきゃならない、学校給食においてはしていかなきゃならない、こういう考え方のもとに今やっておるところでございまして、そういう意味では、先生の御指摘も含めながら、三次補正並びに二十四年度の予算にも計上させていただいておりますけれども、学校給食のモニタリング事業、これは関係省庁としっかり連携しながら、要は、より安心していただく、安全な食材を食してもらう、こういう考え方で取り組みをしていきたいと考えております。
○宮本委員 大丈夫とかではなくてと。大丈夫では全然ないんですね。
あなた方が言う学校給食モニタリング事業、これは東大の早野龍五教授等が提案されている内部被曝の累積線量を見ると、これはこれで意義のあることなんですよ。しかし、これは口に入った後わかるんですよ。事前検査じゃないんです。ああ、これだけ入っていましたねとわかったときには、もう食べた後なんです。
私がここにこだわるのは、流通しているから大丈夫というふうには言えないんだ、しかし、入り口で、口に入る前にとめる体制はどうかというと、十七都県でしかやらない。しかも、一都県五台程度で終わっている、それ以外のところは全く手つかず。こんなことでどうするのかということを言っているわけですよ。
そもそも、食材のチェック体制というのは大甘なんです。昨日も、福島県産の米が安全宣言後にチェックをすり抜けたことが議論になっておりました。別に、食材を全部チェックしているわけではないんですね。サンプル調査にすぎないわけです。
きょうは鹿野農水大臣にも来ていただいておりますが、これは事実だけですが、昨日、暫定基準値を超える米の問題を問われて、調査、検査体制が十分だと思っていたところがそうではなかったことについては反省しているというふうに答弁されました。これは事実ですね。
○鹿野国務大臣 そのとおりでございます。
基本的に、農林水産省が設計した調査を行った後に暫定値を超えるものが検出されたというふうなことは真摯に受けとめなきゃならない、そういうことで、これから、農家の心情というものをしっかりと受けとめて、県なり市町村と連携して、来年度に向けて対処してまいりたいと思っております。
○宮本委員 文科大臣も昨日、同じ質疑の中で、全国にくまなく綿密にやられているかは今後の課題だ、こういうふうに全体の流通についてもおっしゃったわけですね。
だから、自分たちが別に、水も漏らさず全部チェックされているとはなかなか言い切れない現状があった、またこれからもある可能性がある、そうわかっているのであれば、それこそ、子供たちの口に入る手前で、わかったときには食べた後というのではなくて、食べる前にチェックする体制をとり切るというのは当たり前じゃないですか、大臣。
○平野(博)国務大臣 今の委員の御指摘、ある意味では正しい御指摘だと思います。
ただ、きのうも御答弁の中で申し上げましたが、非破壊でスピードを持って検査をする、この機器の開発というのがなかなかまだ難しい、こういうところもありまして、したがって、次善の策としていろいろな方策をしながら、結果として子供さんにはより安心して食していただく体制を整備しよう、一方では、科学技術の進展によって、瞬時にその線量が測定できる、こういう機器もやはり開発をしていかなきゃならない、こういうふうに考えているところでございます。
○宮本委員 ダブルチェックと言うんですけれども、出回っているもののチェックも水も漏らさずとはなっていなかった。それから、口に入るところでのチェックも全部漏らさずやることに現時点ではなっていない。こういうことは大問題だと思うんですね。
それで、先ほどの使用報告のあった県を見ると、東日本にとどまりません。大阪府、三重県、島根県、山口県、香川県、福岡県、佐賀県と、西日本を含む日本全国で使われておりました。
私の住む大阪府岸和田市では、二つの小学校で使用されました。父母からは、子供の口に入るものは家庭の食材も産地を気にしている、給食は食材を選べない、必ずチェックしてほしいという声が出され、現場の給食調理員さんからは、岸和田では自校調理で特に給食の安全には気を使ってきただけにショックだ、放射線などは現場の努力ではどうにもならない、食材の事前チェックはぜひとも必要だと語ってくれました。
一月三十一日の沖縄タイムスによりますと、沖縄本島の小学校給食で使われた長野産のキノコからさえ放射性セシウムが検出されたと報じられております。
ですから、私は、このチェックは十七都県だけで事足れりということにならない、十七都県以外の府県も、少なくとも子供たちの口に入る前に給食の食材を検査する必要がある、このことは文科大臣もお認めになりますね。
○平野(博)国務大臣 したがって、まずは一番現場に近いところ、地産地消、そういうところから見て一番影響のあるところについての十七都県でございました。しかし、今先生おっしゃるように、例えば岸和田であったということも含めて、これからは全国のそういうところについても配置できるようにより頑張っていきたい。
ただ、全てにと。これは、費用対効果を含めて、しかし、安全ということを考えますとそういう努力はしていかなきゃならないし、そういう予算措置も二十四年度にさせていただいている、こういうことでございます。
○宮本委員 子供の口にこういうものを入れてはならないというのは、もう政治的立場を超えて誰もがそう思うことですから、きちっと体制をとっていただきたい。
放射性セシウム137の半減期は三十年なんです。時間がたてばそのうち鎮静化するというような性格のものではありません。今後長期にわたって食品の放射性物質汚染は続いて、子供たちの口に入れないための戦いが続くことになります。
そもそも、食品の暫定基準値が見直され五分の一になったり、飲料水が十ベクレル以下に引き下げられれば、今のNaIシンチレーションでは検出下限値に問題があるという指摘もされているわけですね。これからはゲルマニウム半導体検出器の配備も必要になってきます。こういう問題を自治体任せにしておくことは絶対に許されません。
放射性物質に汚染されたものが決して子供たちの口に入ることがないように、十七都県にとどまらず全国で、国の責任で、民間の能力も活用し最新鋭の検査機器を最大限に確保して、全ての学校給食の検査体制をとり切ることを強く求めて、私の質問を終わります。