平成二十六年四月八日(火曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 竹本 直一君
理事 丹羽 秀樹君 理事 三原 朝彦君
理事 宮下 一郎君 理事 渡辺 博道君
理事 福田 昭夫君 理事 伊東 信久君
理事 伊藤 渉君
青山 周平君 大串 正樹君
大野敬太郎君 大見 正君
鬼木 誠君 加藤 寛治君
神田 憲次君 小林 史明君
今野 智博君 瀬戸 隆一君
関 芳弘君 田畑 裕明君
武村 展英君 渡海紀三朗君
中村 裕之君 福田 達夫君
船橋 利実君 前田 一男君
宮崎 謙介君 武藤 容治君
村井 英樹君 八木 哲也君
簗 和生君 山下 貴司君
山田 賢司君 山田 美樹君
小川 淳也君 大島 敦君
奥野総一郎君 津村 啓介君
古川 元久君 鈴木 義弘君
高橋 みほ君 伊佐 進一君
輿水 恵一君 柏倉 祐司君
小池 政就君 宮本 岳志君
青木 愛君
…………………………………
国務大臣
(科学技術政策担当)
(宇宙政策担当)
(情報通信技術(IT)政策担当) 山本 一太君
内閣府副大臣 後藤田正純君
内閣府副大臣 岡田 広君
文部科学副大臣 櫻田 義孝君
文部科学大臣政務官 上野 通子君
政府参考人
(内閣官房内閣参事官) 二宮 清治君
政府参考人
(内閣官房行政改革推進本部事務局長) 宮島 守男君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 菱山 豊君
政府参考人
(内閣府政策統括官) 倉持 隆雄君
政府参考人
(総務省大臣官房総括審議官) 武井 俊幸君
政府参考人
(総務省大臣官房審議官) 南 俊行君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 中岡 司君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 山脇 良雄君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 田中 正朗君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 磯谷 桂介君
政府参考人
(文部科学省科学技術・学術政策局次長) 伊藤宗太郎君
政府参考人
(文化庁長官官房審議官) 作花 文雄君
政府参考人
(厚生労働省健康局長) 佐藤 敏信君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 高田 修三君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 中西 宏典君
参考人
(独立行政法人宇宙航空研究開発機構理事長) 奥村 直樹君
参考人
(独立行政法人理化学研究所理事長) 野依 良治君
―――――――――――――
委員の異動
四月八日
辞任 補欠選任
加藤 寛治君 青山 周平君
宮崎 謙介君 今野 智博君
武藤 容治君 中村 裕之君
簗 和生君 田畑 裕明君
山田 賢司君 瀬戸 隆一君
古川 元久君 奥野総一郎君
同日
辞任 補欠選任
青山 周平君 加藤 寛治君
今野 智博君 宮崎 謙介君
瀬戸 隆一君 山田 美樹君
田畑 裕明君 簗 和生君
中村 裕之君 大見 正君
奥野総一郎君 古川 元久君
同日
辞任 補欠選任
大見 正君 武藤 容治君
山田 美樹君 鬼木 誠君
同日
辞任 補欠選任
鬼木 誠君 山田 賢司君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
科学技術、イノベーション推進の総合的な対策に関する件
――――◇―――――
○竹本委員長 次に、宮本岳志君。
○宮本委員 日本共産党の宮本岳志です。
科学技術政策を進める政府側の検討の場となっております総合科学技術会議について聞きます。
総合科学技術会議の運営を定める総合科学技術会議運営規則というものがありますけれども、まず、この運営規則の中で、議事要旨や配付資料等の審議内容の公表をどう定めてありますか。
○倉持政府参考人 お答え申し上げます。
総合科学技術会議運営規則第六条におきましては、「議長又は科学技術政策担当大臣は、会議の終了後、遅滞なく、当該会議における審議の内容等を、適当と認める方法により、公表する。」と規定しております。また、議事要旨につきましては、総合科学技術会議運営規則第七条におきまして、「議長又は科学技術政策担当大臣は、会議の終了後、速やかに、当該会議の議事要旨を作成し、これを公表する。」と規定してございます。
○宮本委員 会議の終了後遅滞なく公表する、あるいは速やかにこれを公表する、こういう規定になっているわけですね。
遅滞なく、あるいは速やかに、こうあるわけですけれども、公開に至るまでの具体的な期間あるいは時間は、実際どうなっておりますか。
○倉持政府参考人 審議内容等の公表につきましては、会議終了後、山本科学技術政策担当大臣より記者会見を行うとともに、議事要旨につきましては、会議開催後、原則として四日以内に公表することとさせていただいております。
○宮本委員 非公表の措置の場合に、運営規則を読みますと、「我が国の利益に重大な支障を及ぼす恐れがある場合は、議長が会議の決定を経て非公表とすることができる。」こう規定されております。
そこで、聞くんですけれども、「我が国の利益に重大な支障を及ぼす恐れがある場合」というのは、具体的にはどういう場合を指すわけですか。
○倉持政府参考人 お尋ねの点でございますけれども、この点は、例えば個別の知的財産にかかわるものであるとか、個別具体の研究開発プロジェクトの計画段階にあるものであるとか、あるいは株式等市場の動向に影響を与える場合などが考えられると思われます。
○宮本委員 では、具体例で確認をしたいと思うんです。
総合科学技術会議の中に、科学技術政策担当大臣等政務三役と総合科学技術会議有識者議員との会合というものがございます。総合科学技術会議のホームページには、平成二十一年、二〇〇九年度から現在までの議題と配付資料と議事概要が掲載してあります。きょう皆さんの机にも配付しましたけれども、これは平成二十五年度の分であります。昨年四月からことし三月まで、配付資料の一ページから五ページまで、安倍内閣になってからのものであります。ごらんのように、ほとんどが非公開となっております。
まず、これも事実を確認しますけれども、総合科学技術会議のホームページで、この非公開扱いというのは、全部で何カ所ございますか。
○倉持政府参考人 お尋ねの、科学技術政策担当大臣等政務三役と総合科学技術会議有識者議員との会合でございますけれども、これはいわゆる総合科学技術会議の本会議、あるいはそのもとにあります専門部会とはちょっと性格が異なりまして、いわば打ち合わせの場という形で活用されているものでございますけれども、この会合につきまして、平成二十一年九月よりこれまでに百八十五回開催されているところでございます。その過程で、合計四百八十七の議題について議論されているところでございますけれども、会合では、議題ごとに公開、あるいは非公開、その点につきまして決定をしております。四百八十七の議題のうち、百四十四の議題が非公開とされているところでございます。
○宮本委員 四百八十七の議題のうち、百四十四が非公開とされていると。
平成二十五年度を見ますと、もうほとんどの会合の議事要旨と配付資料、これは非公開になっております。ですから、非常に二十五年度は率が高いわけですね。
この二十五年度分のほとんどの会合の議事要旨と配付資料を非公開としている理由は何ですか。
○倉持政府参考人 お答え申し上げます。
第二次安倍内閣が発足いたしまして、平成二十五年三月一日に新たに有識者議員が任命されて以降は、官邸におけます総合科学技術会議本会議が月に一回あるいは二回といったペースで開催されておりまして、活発に御議論いただいているところでございます。
お尋ねの、この科学技術政策担当大臣等政務三役と総合科学技術会議有識者議員との会合は、この官邸での本会議の前に、例えば有識者議員が連名で資料を作成するなどの事前の準備の場としても活用されておりまして、このため、今御指摘のように、非公開として、いろいろ議員間で自由に意見交換をする、そういった形での開催が多くなっております。
なお、この会議での資料、あるいは議事につきましては、その結果をまとめて、総合科学技術会議本会議において全て公表させていただいているところでございます。
○宮本委員 では、具体的に聞きたいと思うんです。
配付資料の六ページを見ていただきたいんです。この六ページの一番上を見ていただきますと、少しさかのぼりますけれども、平成二十二年三月四日、議事内容を読みますと、平成二十一年度科学技術の振興に関する年次報告骨子案、これは非公表となっております。もうこれは四年も前の報告書でありますけれども、この報告がいまだ非公表ということになります。
先日、内閣委員会で我が党の佐々木憲昭議員が非公表にする理由を聞いたところ、非公表を前提に忌憚なく意見交換したからという答弁でありました。
聞きますけれども、公表を前提にすると会合で忌憚なく議論ができない、こういうことでありますか。
○倉持政府参考人 この会合につきましても、基本的に原則として公開で行われておりますけれども、座長が出席者の同意を得た場合は非公開とすることができるとされております。
委員お尋ねの会議の議事につきましては、審査検討過程にある具体の研究開発プログラムであるとか個人名を扱う場合、あるいは非公開を前提に自由闊達な議論をする必要がある、そういった場合でございまして、そういう理由から会議の冒頭に非公開とすることが決定された上で議論がなされているというふうに理解をしております。
○宮本委員 よくわからぬ説明ですけれどもね。
もう一つ。では、先ほどの資料の六ページの二つ目。平成二十二年二月四日の議事要旨は、最先端研究開発支援プログラム(一千億円、三十課題)について、こうなっておりますね。これを見ますと、研究詳細や知的財産に係る内容を含むため非公開とたった一行で書いてあります。
一千億円というのは国民の税金でありまして、個人情報はともかく、この特許取得前後の経過については国民に対する説明責任を果たす必要があると私は思うんです。この非公表の問題、ここは大臣に聞きたいんですが、これはやはりきちっと公表すべきじゃないですか。
○山本国務大臣 科学技術政策担当大臣等政務三役と総合科学技術会議有識者議員との会合、これは、科学技術政策担当大臣、担当副大臣、担当大臣政務官と総合科学技術会議有識者議員が、宮本委員の御発言をそのままかりると、忌憚なく意見交換を行うためのいわゆる打ち合わせの場として活用されております。
私も実はこの会議に大臣になってから結構出るんですけれども、原則としては公開で行われています。ただ、審査の検討過程にある個別具体的な研究開発プログラムとか個人名を扱う場合は、やはり非公開を前提にした方が自由闊達な議論ができるし、そういう必要がある場合もあるというふうに考えています。その場合は、座長が出席者の同意を得て非公開とすることができるというふうにされております。
なお、本会合における議論を経た後、官邸で開催する総合科学技術会議の資料、議事要旨、議事録は全て公開しておりますし、総合科学技術会議をやった後は必ず私、会見をやって、出席者の相当細かい議論まで紹介をさせていただいております。
○宮本委員 では次に、六ページ目の上から三つ目。平成二十三年二月二十四日、議事概要を見ますと、医療イノベーション会議、これは非公表の理由も書かれておりません。これは全く何のことかわかりませんが、非公表の理由について、内閣府、説明してください。
○倉持政府参考人 委員お尋ねの、先ほどの二月四日の件から御説明申し上げますと、これは確かに最先端の研究開発支援プログラムについて扱われております。FIRSTの一千億円の研究費を、それまでに選定された三十課題にどのように配分するかについて議論を行ったものと承知しております。
各課題の研究内容について、専門的な立場から精査、審査を行っておりまして、その過程におきましては、各課題の研究開発内容の詳細であるとか、それこそ知的財産に係る内容、あるいは個人情報等も含むため非公開としたものでございますけれども、この三十課題の配分額につきましては、同年三月九日に開催されました第八十九回総合科学技術会議本会議において決定され、議事要旨とともに公開されているところでございます。
それから、今お尋ねの二月二十四日の件でございますけれども、議題一として、医療イノベーション会議について、議題とされております。ここにつきましても、議題をまさに非公開にすることを前提に自由闊達な意見交換を行っていくものということで整理をされております。
以上でございます。
○宮本委員 非公開を前提に自由闊達な議論を行うということで、後になってもこれは全くわからないものになっているわけですね。
それで、六ページの一番最後、一番下です。平成二十四年四月十二日の議事概要に、労働契約法の改正についてというものがございます。これは、有識者議員の率直な意見交換の場とするため非公開と、同じような理由が書かれてあります。
労働契約法の改正について率直な意見交換を行うとなぜ非公開措置となるのか、これはちょっと本当に理解に苦しむんですね。若い研究者の任期つき労働契約の導入を議論すれば我が国の利益に重大な支障を及ぼすおそれがあるとは到底考えられないんですけれども、これはなぜ非公開にしているんですか。
○倉持政府参考人 お尋ねの件でございますけれども、法律の改正内容につきまして、非公開を前提に自由闊達な御議論をいただく必要があるため、非公開としたというふうになっております。
この件につきましては、委員もあるいは御案内と思いますけれども、有識者によりまして、見解を有識者議員のペーパーとしてまとめて、後日公表したところでございます。
○宮本委員 日本の研究体制に重大な影響を及ぼす研究者の雇用問題を議論するのになぜ非公開にするのか、全く理解できません。非公開となっている理由は国民に中身を知られたくないからではないか、こういうふうに言われても仕方がないと思うんです。
もう一つ聞きましょう。
私は、ことしの二月の四日、文部科学委員会で、いわゆるImPACTを進める科学技術振興機構法一部改正案について質疑に立ちました。その際も、このImPACTを検討している最先端研究開発支援推進会議の内容が会議要旨も配付資料も非公開となっていることを示して、中身がさっぱりわからないと後藤田副大臣にお聞きしたところであります。
副大臣の御答弁は、簡潔な表現で五つ程度の大くくりのテーマを設定し公募を行う、正式には総合科学技術会議の近々の決定をもって公表する予定というものでありました。
既に、この法律は成立をし、プログラムマネジャーの公募も行われ、三月三十一日で締め切られております。いまだに会議要旨も配付資料も非公開となっているのはどういうわけですか、大臣。
○山本国務大臣 宮本委員がおっしゃったお話ですけれども、これは、二月四日の文部科学委員会において、どのようなテーマが設定をされるのかという質問に対して、総合科学技術会議の決定をもって公表する、こういうふうにお答えしたということだと思います。
ImPACTのテーマについては、二月十四日の第百十七回の総合科学技術会議において決定をいたしましたが、その議事概要と配付資料については、既に内閣府のホームページに掲載をし、公表をされております。
ImPACTについて検討してきたこの最先端研究開発支援推進会議は、一般に公開されていない技術的アイデアを取り扱ったりとかあるいは非公開を前提に自由闊達な議論をする場合、何度も申し上げていますが、こういう場合等、議事の中身に応じてやはり非公開とすることがあるということです。
いずれにしても、総合科学技術会議等において決定した内容等については、宮本委員の御指摘も受けて、これからも適切に公表してまいりたいと思います。
○宮本委員 五つのテーマは公表しているんですよ。新世紀日本型価値創造とか、地球との共生とか、人と社会を結ぶスマートコミュニティー等々となっております。しかし、なぜこの五つになったのかの議論のプロセスが依然としてブラックボックスのままになっている。
先日の内閣委員会でも菅官房長官は、準備段階はともかく、全体の会合で決定したものについては全て公開しております、こう答弁をしておられました。全く今も同じような答弁ですけれども、しかし、決まった結論だけ公開するというのではなくて、議論の経過を知らなければ国民はチェックしようがないですね。
ホームページで、先ほどあった百四十四カ所も非公開としている現状を変えて、やはり、総合科学技術会議運営規則第六条の規定どおり、原則的に全て公開すべきではないか。一定、時間がたてばということもあるでしょうが、こう考えるんですが、大臣、いかがですか。
○山本国務大臣 議論のプロセス、例えばなぜこのテーマに決まったのかということは、もちろん、こうした委員会の質疑で御質問があればきちっと説明をさせていただければというふうに思いますし、委員御存じかもしれませんが、会議の中で、例えば特定の名前が出てくるとか、まだはっきりしていないプロジェクトのことを話すときに、どなたが何を言ったかということをそのまま全て公開するということになりますと、自由な議論が遮られる場合はあると思います。
そういうときに限って非公開にしているというふうに私は考えております。
○宮本委員 名前は伏せてというような議事録も幾らもございます。何も、個人名を何から何まで挙げろということは言っていないんです。
非公表措置が何年も続いている原因の一つに、運営規則に国民と国会の関与の規定がないということがあると思うんですね。
聞きますけれども、運営規則の中に、非公表の措置をとったとき、その非公表が妥当かどうかを検証したり、非公表措置を公表に向けて定期的にチェックするような、そういう規定がございますか。
○倉持政府参考人 総合科学技術会議の運営規則には、お尋ねのような規定はございません。
○宮本委員 特定秘密保護法の議論で、恣意的な秘密指定を国会でチェックする仕組みをどのようにつくるかという議論がございました。
私は、ことしの一月、本院の欧米各国の情報機関に対する議会監視等実情調査議員団の一員として、ドイツ、イギリス、アメリカを訪問し、つぶさに外国の事情も調査をしてまいりましたけれども、結論は、政府による秘密指定を全てチェックしているような国はなく、そのようなことは到底できようがないというのが外国の事情でもありました。
しかし、原則公開としている総合科学技術会議等の議事内容について、非公表の措置がとられたときに、それが妥当かどうかを国会で検証するシステムさえないというのは、本当にこれはひどい、ぐあいが悪いというふうに思います。
国会が定期的にチェックできるように、運営規則を変えるべきではないか。大臣、いかがですか。
○山本国務大臣 何度も同じことを申し上げて恐縮ですが、総合科学技術会議における審議内容等は原則として公表するということにしておりまして、これまでも適切に、資料の公表、記者会見による議論の紹介、議事要旨及び議事録の公開等は行ってきております。
こうして会議運営における透明性の確保には努めておりますので、運営規則を変更する必要はないというふうに考えております。
○宮本委員 しかし、それはチェックのしようがないので、ぜひ検討していただきたいと思うんですね。
最後にもう一問、ImPACTについて聞きます。
二月四日の文科委員会の質疑で、防衛省は、昨年十月二十九日、三十日、防衛省技術研究本部が都内で開催した防衛技術シンポジウムに政策研究大学院大学の白石隆学長が参加をして、民生・防衛共用のデュアルユース技術が重要になる、武器輸出三原則の見直しで国産装備のマーケット拡大が見込める、米国の同盟国やアジア諸国も日本に期待しており、その司令塔となる総合科学技術会議には防衛大臣も入れてほしいと語った事実、さらには、総合科学技術会議の久間議員が、デュアルユース技術を視野にプログラムに取り組んでほしい、防衛省は人材が豊富、人の育成とすぐれた人材の発掘でも協力してもらいたいと語った事実を認めました。
結局、これらの会議の内容がこれほどまでに非公開にされているのは、先日の武器輸出三原則見直しの閣議決定とも相まって、最先端研究開発とか革新的研究開発とかの名のもとに、軍事研究に手を染めて、武器輸出で金もうけをしようという狙いが隠されているのではないかと私は思いますが、大臣、そうじゃないですか。
○山本国務大臣 ImPACTで実施される研究開発プログラムの中身は、公募による提案を今後審査して決定されますけれども、採用された構想については、知財、個人情報等については一定の配慮をしつつ、先ほども申し上げましたが、公表されることになっています。
本プログラムの趣旨ですが、分野や組織の枠を超えた連携、融合によって、インパクトの大きな飛躍的イノベーションを創出する、それによって社会や産業の大きな変革を目指すものです。あらかじめ特定の分野、産業を対象とする研究開発を目的としているものではありません。ましてや、軍事研究とか防衛研究を目的としているものではありません。宮本委員の真っすぐなお人柄でそのまま見ていただければ、そういう隠された意図はないということはわかっていただけると思います。
○宮本委員 この二月の四日、私に対して、防衛省は、注視してまいりたいと答弁をしておりますので、ちゃんと防衛省もその気はあるというふうに答弁しているんですね。
白石氏が述べたとおり、安倍内閣は、四月の一日、武器輸出三原則を撤廃し、武器や関連技術の輸出を包括的に解禁する防衛装備移転三原則を閣議決定いたしました。これは、半世紀近くにわたって国是とされてきた原則を放棄する大転換だと言わなければなりません。この決定は、集団的自衛権行使など安倍政権が推し進める海外で戦争する国づくりと不可分であり、絶対に認めるわけにはまいりません。憲法九条を踏みにじり、科学技術を海外で戦争する国づくりに動員する危険なたくらみには国民とともに断固反対する決意を表明して、私の質問を終わります。