156 – 参 – 総務委員会 – 14号 平成15年05月27日
平成十五年五月二十七日(火曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
五月二十六日
辞任 補欠選任
辻 泰弘君 勝木 健司君
五月二十七日
辞任 補欠選任
勝木 健司君 辻 泰弘君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 山崎 力君
理 事
景山俊太郎君
世耕 弘成君
山内 俊夫君
伊藤 基隆君
高橋 千秋君
委 員
泉 信也君
小野 清子君
加藤 紀文君
岸 宏一君
久世 公堯君
椎名 一保君
谷川 秀善君
森元 恒雄君
輿石 東君
高嶋 良充君
辻 泰弘君
内藤 正光君
木庭健太郎君
山下 栄一君
八田ひろ子君
宮本 岳志君
松岡滿壽男君
渡辺 秀央君
又市 征治君
国務大臣
総務大臣 片山虎之助君
副大臣
内閣府副大臣 根本 匠君
総務副大臣 若松 謙維君
事務局側
常任委員会専門
員 藤澤 進君
政府参考人
内閣官房内閣審
議官
兼行政改革推進
事務局公務員制
度等改革推進室
長 春田 謙君
人事院事務総局
人材局審議官 出合 均君
総務省人事・恩
給局長 久山 慎一君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
○電波法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
議院送付)
─────────────
宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
反対理由の第一は、高級官僚の天下り、高額退職金に対する措置が極めて不十分だという点であります。
本改正案は、早期退職特例措置を見直して、事務次官などについては割増しの不適用とした結果、現行八千九百四十六万円が七千八百七万円へと減額になることが予定されています。しかし、例えば一般公務員の一九九九年退職者の平均で二千九百四十八万円、勧奨退職者平均三千八十万円と比べれば、改正後の水準も極めて高額であり、到底国民の理解が得られる水準とは言えません。
法案には、職員が退職と同時に独法などの役員となった場合の退職金支給を一回とする内容も盛り込まれています。これは、事実上、新たな出向制度を設けるものであり、出向という以上は退職金が一回となるのは当然のことです。しかし、国の事務又は事業と密接な関連を有する業務を担う法人で、国からの役員出向が必要だというのなら、そのような業務をなぜ、わざわざ国の機関から切り離したのかが問われなくてはなりません。一般職員は行政から分離しながら、幹部だけは行政と行き来するというのでは、国民から批判の強い高級官僚の天下りを衣替えして存続させることにもなりかねません。
反対理由の第二は、一般公務員の退職手当の引下げが、待遇改善の願いに反するものだからです。引下げ率六%は、昨年度実施された本俸二%引下げと合わせると、実際に受け取る退職金額で八%を超える減額となるものです。そもそも、その根拠とされている民間の給与と退職金水準の低下は自民党内閣の失政の結果であり、単純な官民比較を理由として、一般公務員の家計や生涯設計に大きな影響を及ぼす退職金支給水準の引下げを行うことには賛成できません。
以上、改正案全体としては、高級官僚の特権的待遇は依然として温存され、一方で、一般公務員には犠牲を強いるものであることを申し上げまして、反対討論といたします。