2015年4月29日(水)
年金株運用増やすな
宮本岳志氏「国民の財産危険」
日本共産党の宮本岳志議員は24日の衆院財務金融委員会で、日本銀行が「異次元緩和」で年間80兆円もの国債を買い増す一方、公的年金の資金運用で国債を減らし株式を増やしている問題を取り上げ、利回りの不足を口実に国民の財産である年金を損失の危険の高い資産で運用するのは本末転倒だと批判しました。
公的年金の資金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、運用比率を国債など「国内債券」からより損失の危険の高い「国内株式」「外国株式」に拡大する方針に変更してきました。政府はGPIFの資産運用を「成長戦略」の一環として位置づけ、「経済の好循環実現につなげることを期待」するとして後押ししてきました。
宮本氏は、マスコミでは「株価対策の道具」「官製相場」と取り上げられ、日銀の「異次元緩和」マネーが相場を支える構図ができあがっていると強調。GPIFに次いで国家公務員共済連合会、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団も年金資金の株式運用を拡大する方針を決めたことで約19兆円の国債売却、約11兆円の国内株式購入の可能性があるとの試算を示して、「国民の財産を危険にさらす亡国の道は即刻やめるべきだ」と主張しました。
(しんぶん赤旗日刊紙4/29付けより転載)