2015年8月6日(木)
新国立見直し「1カ月前から」は後付け
宮本岳議員が文科相の責任追及
衆院文科委
宮本岳志衆院議員は5日、衆院文部科学委員会で新国立競技場の計画見直しに至った経緯を踏まえ、下村博文文部科学相の責任を追及しました。
宮本議員は、下村文科相が4日の参院文教科学委員会で「1カ月ほど前から計画を見直すことができないか検討してきた」と答弁したことを取り上げ、独自の調査も踏まえ「後付けの話だ」として、厳しくただしました。
宮本議員は、下村文科相が6月17日、建築家の槇文彦氏と会い、閣議後の会見でも一度は「見直し」に言及したものの、24日には当初計画のザハ案に戻っていることを指摘。その間に「東京五輪組織委員会の森喜朗会長を訪ね、説得されたことで見直しが止まった」としました。
その後、29日の五輪調整会議で報告し、7月9日には工事契約を済ませたことを示し、「結局、安倍政権が見直しを検討したのはずっと後のことだ」と指摘。戦争法案の衆院強行採決で支持率が急落したという「政治判断が先にあって急きょ決断しただけの話だ」と批判しました。
これにたいし、下村文科相は「後付けではない」と答弁するにとどまりました。宮本氏はこうした経過を踏まえ、「下村大臣の責任は重大だ」と辞任を強く求めました。
また宮本氏は、遠藤利明五輪相が所信的あいさつで、国際オリンピック委員会(IOC)が昨年末に決めた、五輪の開催費用の削減を求める「アジェンダ2020」にまったく触れず、「メダルの数や地方創生の起爆剤」などを強調したことを問題視。IOCのいまの到達点にたって東京五輪開催を進めるよう求めました。
(しんぶん赤旗日刊紙8/6付けより転載)