運営費交付金拡充で一致
党国会議員団 国立大学協会と懇談
日本共産党国会議員団は1日、全国86の国立大学などでつくる国立大学協会と懇談しました。財務省が、国立大への運営費交付金を削減する代わりに授業料の大幅値上げを求めていることに反対し、拡充を求めていくことで一致しました。
国大協からは山本健慈専務理事(和歌山大学顧問)、木谷雅人常務理事(事務局長)らが出席。山本氏は「高等教育が崩壊する初年度とならないかの危惧がある。国立大学の全学長が危機感を持っており、あらゆる手段を尽くして阻止したい」と表明しました。木谷氏は、国立大学法人化以来運営費交付金が1470億円削減され、若手研究者の割合が減少するなど教育研究に支障をきたす事態が起きていると指摘。「経済・教育格差の拡大に直結する。国を支える力を損なう恐れがある。経済界もこれからの日本を支えるのは高等教育だとして基盤的経費の拡充を求めている」と強調しました。
日本共産党の畑野君枝衆院議員(党国会議員団文部科学部会長)は、日本共産党が財務省方針に反対するアピール「安倍政権による学費の連続値上げは許さない―大学予算削減を学費値上げでまかなう方針を撤回させるために、力をあわせよう」を発表(11月20日)したことを紹介。財務省方針は「国の予算を削るため、学生に耐え難い負担を強いるものだ。教育の無償化を求める国際人権規約、教育の機会均等を定める憲法にも反する」と述べ、「党派を超え、全国で運動を起こしていきたい」と述べました。
大平喜信衆院議員は「財務省方針は学生に値上げを押し付け、交付金は1円も増えないものだ。力を合わせていきたい」と表明。田村智子参院議員は「これ以上の学費値上げは許されない」と指摘しました。
懇談には、この他に穀田恵二、高橋千鶴子、宮本岳志、本村伸子の各衆院議員、井上哲士参院議員、党本部の学術・文化委、青年・学生委の各担当者が出席しました。(しんぶん赤旗日刊12/2付けより転載)