“共闘し闇に迫る”
大阪・豊中 宮本岳志議員が駅頭宣伝
この問題を国会で最初に取り上げた宮本議員は、「初質問から10日、民進党も取り上げ、質問でも野党共闘で安倍内閣を追い詰め、この不明朗な国有地売却の問題を解明せよという大きな世論と運動をつくりあげることができた。いよいよこれからこの闇に迫らなければならない」と強調しました。
宮本議員は、「このような取引は断じて許さないという世論を大きくするとともに、小学校で『教育勅語』を暗唱させるような、法律にてらして問題の多い教育がなされないようにしっかり監視していきましょう」と訴えました。
あらい真衆院大阪8区予定候補、山本一徳豊中市議も、「徹底追及に全力を挙げる」と訴えました。
森友学園問題 審議前に貸し付け内諾
籠池氏と大阪府私学課証言
問題の国有地(大阪府豊中市)は、森友学園が4月開校を予定している私立小学校「瑞穂の國記念小学院」の予定地です。同小の名誉校長には、安倍晋三首相夫人の昭恵氏が就任していました。(現在は辞任)
大阪府は私立小中学校の認可基準で、用地は自己所有か公有地を長期間借りることを条件としています。森友学園は近畿財務局に国有地の賃貸を申し出ている段階で2014年10月31日、大阪府私学審議会(私学審)に新設認可を申請。私学審は、15年1月27日に「認可適当」と答申しました。
この答申の2週間後、国有財産の処分を決める近畿財務局の国有財産近畿地方審議会が、森友学園に国有地を10年間貸すことを決めました。
森友学園の籠池理事長と代理人の酒井康生弁護士は本紙の取材に、「近畿財務局との間で(貸し付けが)ほぼほぼ内諾に近いような形になったので私学審に申請した」と説明。「このまま普通に(国有財産近畿地方審議会に)かければ通るでしょうね、という見込みを財務局から聞いていた」と話しています。
私学審の事務局である大阪府私学課も本紙に「大阪府と近畿財務局がうちあわせし、(賃貸が)確実に履行できるという見込みがあると判断した」と回答しました。
財務省は、国有地を処分する際に国有財産地方審議会の意見を尊重することとしています。審議前に事実上の内諾を与えることは、審議の誘導につながります。実際に近畿地方審議会では森友学園への貸し付けについて複数の委員から強い懸念が出たのに、財務局側が押し切る形で貸し付けを決定しました。財務省広報室は、大阪府に対し貸し付けがほぼ確実であると「伝えた事実はない」と文書で本紙に回答しました。(三浦 誠)
国有地貸し付けの“内諾”をめぐる経緯
2014年
10月31日 森友学園が大阪府私学審に新設認可申請
12月18日 大阪府私学審が、認可を保留
2015年
1月27日 大阪府私学審が臨時会合で「認可適当」答申
2月10日 国有財産近畿地方審議会が、国有地の10年間貸し付け決定
(しんぶん赤旗日刊2/26付けより転載)