「昭恵さんにお電話いただいた件ですが」
首相夫人付、籠池氏に電話
日曜版にスクープ証言
学校法人「森友学園」の籠池泰典氏が首相夫人付政府職員に送った国有地をめぐる要望の手紙が国会で大問題になっています。この手紙が、首相夫人付職員から「(安倍)昭恵さんにお電話いただいた件ですが…こちらに文書を送ってください」との連絡を受け、送付されていたことが、「しんぶん赤旗」日曜版編集部の調べで分かりました。国有地をめぐる首相夫人・昭恵氏の関与を示す新事実です。(「日曜版」4月2日号に詳報)
問題の手紙は、籠池氏が2015年10月26日、首相夫人付に送ったもの。手紙への回答として首相夫人付は同年11月17日、籠池氏にファクスを送っています。政府は、手紙が首相夫人付に送られたことなどから「(首相夫人付の)個人的なこと」と説明しています。
これについて籠池氏をよく知る関係者は、籠池氏が15年9~10月ごろ昭恵氏の携帯電話に連絡したと証言。出なかったので留守番電話に“国有地についての要望を吹き込んだ”と説明しています。
関係者は「後日、首相夫人付から“昭恵さんにお電話いただいた件ですが”“急ぎのようなので、こちらに文書を送ってください”という感じで籠池氏に電話がかかってきた」と証言しています。
この証言が事実とすれば、手紙の送付に昭恵氏が関与していたことは明白。それが出発点となり、首相夫人付が財務省本省への問い合わせをしたり、回答ファクスを籠池氏に送ったりしたとみられます。
証言のような電話を籠池氏にしたかについて内閣総務官室は「(首相夫人付の)私的な行為なので答える立場にない」と回答しています。(しんぶん赤旗日刊3/31付けより転載)