森友問題 財務省「適正」根拠、ぼろぼろ
国有地格安売却の核心に迫る
衆院財金委 宮本岳議員が追及
学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地の格安売却問題をめぐり、値引きの根拠となってきたごみ処理費用は適正だと繰り返してきた財務省―。日本共産党の宮本岳志議員は25日の衆院財務金融委員会で、財務省のこれまでの答弁の矛盾を具体的な根拠を示して追及しました。
「記録」省保有か
大量のごみの扱いをめぐっては、2015年9月に財務省近畿財務局が巨額の処理費用を理由に埋め戻しを指示していたことが、工事業者が作成した「打ち合わせ記録」ですでに明らかになっています。財務省はこれまで打ち合わせ自体は認めつつ、「記録」については知らないとし、埋め戻しの指示もしていないと否定してきました。
ところが、この日の委員会で宮本氏が学園側から「記録」の提供を受けたことはないかただすと、財務省の佐川宣寿理財局長は「持っているかどうか承知していない」と同省が保有している可能性をにおわせました。
田村氏面談後に
宮本氏はさらに、16年3月に行われた森友学園の籠池泰典前理事長と財務省の田村嘉啓国有財産審理室長との面談について追及しました。財務省による前年の埋め戻し指示を知った籠池氏が、事態打開のため上京したものではないかと指摘。首相夫人付の政府職員が籠池氏の要望を受けて財務省に問い合わせした際、回答した人物が田村氏であることも紹介しました。
宮本 籠池氏は面談で埋め戻しに抗議したのではないか。
理財局長 有益費(ごみ撤去費用)についても言及したかもしれない。
宮本 夫人付を介したやりとりを思わせる話をし「紹介者に対して申し訳ない」「あの方自身が愚弄(ぐろう)されていると思った」などと、支持者に首相や首相夫人がいることを示唆しなかったか。
理財局長 (田村氏は)記憶していないということだ。
宮本氏は、面談直後に籠池氏が「神風」と語る8・2億円の値引きの仕組みがつくられたことに触れつつ「面談を録音した音源があるとの情報がある」と強調。引き続き追及していくと表明しました。(しんぶん赤旗日刊4/26付けより転載)