施設の民間一任は危険
コンセッション方式 住民に被害
宮本岳議員
日本共産党の宮本岳志議員は16日の衆院地方創生特別委員会で、国家戦略特区法改定案に盛り込まれている公共施設等運営制度(コンセッション方式)の自由度の拡大が、住民に被害を与える危険を追及しました。コンセッション方式は、施設の所有権を公共団体が有したまま、運営権を民間事業者に委ねるものです。
現在は、民間事業者に公共施設の使用許可権限がないため、地方自治法上の「指定管理者」として自治体の承認が必要です。この手続きが煩雑だとして改定案で検討することとしています。
宮本氏は、公共施設の利用や料金設定が地方自治法で定められてきたのは住民の立場で事業者を監督する必要があるからだとし、運営を民間に任せて住民の利益が守れるのかと追及。山本幸三担当相は「民間の創意工夫の活用が必要」「従来できなかった発想でビジネスできる」と開き直りました。
宮本氏は、安倍政権が、自治体が持つ水道事業のノウハウをコンセッション方式で民間に移転し、新たなもうけ口としてインフラ輸出につなげようとしていることを指摘。水道事業を民間に開放すれば、水道の質や料金が守られなくなるとし「被害を受けるのは住民だ」と批判しました。(しんぶん赤旗日刊5/22付けより転載)