豊予海峡ルートは無駄
宮本岳志議員が問題提起
大分市で考える会結成
大分、愛媛両県を海底トンネルや橋梁(きょうりょう)で結ぶ「豊予(ほうよ)海峡ルート構想」の中止を求めて、「豊予海峡ルート計画を考える会」の結成総会とシンポジウムが22日、大分市でありました。基調報告した日本共産党の宮本岳志衆院議員(国土交通委員)が「地域住民の生活に本当に必要なものなのか問われるべきだ」と問題提起し、参加者約120人が語り合いました。
同構想は1987年に国の第4次全国総合開発計画に盛り込まれましたが、大型公共事業への批判の高まりの中、2008年に凍結されました。ところが佐藤樹一郎大分市長が16年以降、調査費などに2000万円を投入。四国新幹線建設を前提に愛媛県側とも連携し、国への働きかけを強めています。
シンポジウムで高島拓哉大分大学准教授は「無駄な公共事業に福祉・教育費など必要な予算が吸い上げられていく」と警鐘を鳴らし、伊方原発をとめる裁判の会の小坂正則氏は「いつ動くかも分からない活断層にトンネルを掘るなど危険極まりない」と指摘。宮本氏は、9兆円を費やすリニア新幹線など大型開発の無駄遣いを告発し、「住民の足と生活を守る交通政策への転換こそ求められている」と強調しました。
会場から発言が相次ぎ、「大切な漁場を荒らさないでほしい」との佐賀関の漁民の声を紹介し反対を訴えました。(しんぶん赤旗日刊4/23付けより転載)