入管法改定案先取りの制度
“暴力など相談ある”
国交省答弁 宮本岳志議員に
日本共産党の宮本岳志議員は30日、衆院国土交通委員会で外国人建設労働者の実態を告発しました。
建設業では、外国人技能実習制度と「外国人就労者受け入れ事業」(特例制度)で、外国人労働者を受け入れています。
特例制度は、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けた人手不足を理由に、外国人労働者を受け入れます。外国人技能実習を3年間修了した人が対象。出入国管理法改定案で新設する在留資格「特定技能1号」を先取りするものです。
宮本氏は「週50時間働いて月給9万円。光熱費など3万円が控除され、6万円しか手元に残らない」「暴力と強制帰国を理由に7カ月で失踪」など、建設関係実習生の実態を例示。その上で、国交省が「技能実習制度を上回る水準の管理」とする特例制度で行われている母国語相談ホットラインについて聞きました。
国交省の野村正史土地・建設産業局長は「暴言や暴力を受けている。転職したい」「休暇を取りたいが認められない」などの相談があると答えました。
宮本氏は「どこが技能実習を上回る水準の管理か。実態は実習制度と変わらない」と批判。特例制度が適正に行われているかどうかを示す資料の提出と、新制度の徹底した国会審議を求めました。(しんぶん赤旗日刊12/1付けより転載)