森友疑惑 国有地値引き 大暴投
宮本岳志氏「鑑定事前調整か」
日本共産党の宮本岳志議員は5日の衆院国土交通委員会で、学校法人「森友学園」に国が1億3000万円で国有地を売却した直後、同じ土地に13億円の不動産鑑定評価が出されていた問題を取り上げました。
13億円の鑑定評価を出したのは「財産プランニング研究所」の不動産鑑定士の熊澤一郎氏。同氏は、国有財産近畿地方審議会の委員でもあります。
宮本氏は、熊澤氏が2017年3月の国有財産地方審議会で、森友学園への国有地売却の際の不動産鑑定評価書で、近畿財務局から依頼を受けた不動産鑑定士の山本健爾氏が国から言われた撤去費用8億2000万円を土地価格から差し引いた1億3000万円という意見価額を「付記意見」として書き込んだことの重大さを指摘している点を紹介。
「熊澤、山本両鑑定士の鑑定はストライクゾーンを外しておらず、『8億2000万円引きで1億3000万円』こそ大暴投・デッドボールだ」と批判し「近畿財務局は、山本鑑定士と(事前に鑑定評価額についての)やりとりをしたのではないか」とただしました。
財務省の富山一成理財局次長は「(事前に山本)不動産鑑定士から不動産鑑定評価書の原稿が提出されており、その段階で鑑定評価の内容を承知していた」と認めました。宮本氏は関係者の参考人招致を求めました。(しんぶん赤旗日刊12/12付けより転載)