「アイヌ新法」案
当事者の意見反映を
宮本岳志・はたやま氏が懇談
北海道
日本共産党の宮本岳志衆院議員と、はたやま和也前衆院議員(参院北海道選挙区予定候補)らは4、5両日、北海道千歳と苫小牧両市、白老町を訪ね、「アイヌ新法」案について、当事者のアイヌの人たちから意見や要望を聞き、懇談しました。
アイヌ新法案は、現行のアイヌ文化振興法(1997年制定)に代わるアイヌ施策の根拠法案。政府は「先住民族であるアイヌの人々」と初めて明記したとし、今国会での成立をめざしています。
苫小牧市での懇談には、むかわ、平取、日高3町からも参加しました。
「平取『アイヌ遺骨』を考える会」の木村二三夫共同代表は、強制移住や同化政策の歴史にふれ「政府はアイヌ民族への差別の歴史について、国民の理解を得ることをしていない」と批判。むかわアイヌ協会の三上純会長は「一歩前進」としつつ、「サケ漁が特別措置として盛り込まれたが、現行でも知事に申請すれば可能。新法で何が変わるのか」と疑問を呈しました。
苫小牧アイヌ協会の澤田一憲会長は「貧困の連鎖を断ち切るための乳幼児期から学齢期の経済的支援と無年金・低年金のアイヌ高齢者の年金支給は欠かせない」と語りました。
千歳アイヌ協会、千歳アイヌ文化伝承保存会、少数民族懇談会、白老アイヌ協会と懇談した宮本氏は「貧困や差別の実態を知ることができました。みなさんの意見が法案に反映されるべく、参考人質疑や公聴会を実現させたい」と話しました。(しんぶん赤旗日刊3/6付けより転載)