「希望を拓く」 ㊤
宮本たけし衆院近畿比例・大阪5区予定候補
「検察まで私物化するのか」。検察庁法改定案が国政で大問題になっています。野党のたたかいと、急速に広がった国民の反対世論で今国会での成立を断念させました。「安倍政権はまだあきらめていません。撤回へさらに力を合わせていきましょう」。街頭で宮本たけし予定候補の声が響きます。
国営私物化怒り
検察庁法改定案に反対する世論の広がりの背景にあるのはこの間の安倍政権の国政私物化への怒りです。
改定案は、官邸に近いとされる東京高検の黒川弘務検事長(21日に賭けマージャン発覚で辞職)の定年を延長する閣議決定を後付けするもので、政府が検察人事に介入できるようにするものです。黒川氏を検察庁トップの検事総長にするためとみられています。黒川氏は、国有地がタダ同然で払い下げられた「森友」疑惑で、佐川宣寿元理財局長らが不起訴処分とされたときの法務省事務次官です。
佐川氏は公文書改ざん、隠ぺいの中心人物です。改ざんを強いられて自ら命を絶った近畿財務局職員の赤木俊夫さんの手記でそのことが明らかにされています。
巨悪に立ち向かう
宮本さんは国会で初めて「森友」疑惑追及。佐川氏と何度も渡り合いました。「赤木さんが亡くなったことは胸の痛みとしてずっと私のなかにありました。赤木さんの『恨み』をはらさねばなりません。森友問題は終わっていません」。強いまなざしで語ります。
新型コロナ問題でも政治のあり方が問われています。医療体制、暮らし、営業などへのさらなる支援とともに「意欲も能力もある学生が大学を辞めるようなことがあってはならない」と、深刻な経済的苦境に立たされている学生への支援の拡充を訴えます。
学生支援充実を
こう語る向こうには、高校、大学までの段階的無償化を定めた国際人権規約の条項の留保撤回へ国を動かしたことがあります。「留保は撤回したが現実はそうなっていない」と、これまでも給付型奨学金などを求めてきました。 「いまこそ国の責任で学生たちが求めている一律学費半減や、給付型奨学金、奨学金返済免除を行うべきです」と力を込めます。
宮本氏は1998年の参院選で大阪選挙区で初当選し、のちに衆院比例で当選。合わせて16年、国会議員を務めてきました。参院議員時代には、サラ金大手の武富士の警察との癒着を体を張って追及。会長逮捕につながりました。当時武富士の顧問をしていたのが現在府知事の吉村洋文氏です。
(つづく)