「希望を拓く」 ㊦
宮本たけし衆院近畿比例・大阪5区予定候補
4月のある日、宮本たけしさんにショッキングなメールが届きました。「これから死のうと思います」。大阪市内のライブハウスを経営する知人の男性(55)からでした。新型コロナ対策の休業要請で収入がなくなっていました。
再開のルールを
男性のライブハウスはフォークソングの弾き語りが中心の、こじんまりしたお店。駆けつけた宮本さんや、なじみの客に励まされ、いまはチケットの予約販売などで持ちこたえています。
「ライブハウスは店によって全然違う。一律休業ではなく再開のルールをつくるべきだ」と宮本さん。男性は「私らの声を代弁してくれる宮本さんには、ぜひ国会に戻ってほしい」と話します。
宮本さんが政治家として大切にしていることに「すべての人が自分らしく生きることができる権利の保障」があります。原点は高校時代。競争と選別の教育に疑問を感じて不登校を経験したこと、障害者作業所でボランティアをしたことです。バリアフリーをライフワークに、視力障害者の駅での転落防止やNHKニュースの字幕つき放送などを実現してきました。
ジェンダー問題では国会議員では先駆け的存在です。性同一性障害者の性別変更を認める法律づくり(2003年成立)に関わり、当事者に話を聞いたのをきっかけに、性的指向・性自認について理解を深めてきました。LGBT(性的少数者)への理解を広げるレインボーパレードにも参加。18年12月には野党5党などとともに「LGBT差別解消法案」を提出しました。
人権問題 学び行動
大阪民主新報で07年に対談した、職場でゲイを公言している岸本(旧姓杉山)貴士さんとは親交が続いています。「当時は共産党の人も含めて認識は低かったと思いますが宮本さんは人権問題としてしっかりとやるべきだと言いました。わからないことはわからないと実直に言い、しっかり学び行動する人です。性的マイノリティの問題を生活保障も含めて権利の問題として政治の場でものが言えるのは宮本さんだと思います」と岸本さんは語ります。
野党共闘の力で
昨年4月、衆院大阪12区補欠選挙に「市民と野党の本気の共闘で安倍政治退場の審判を」とバッジをはずして無所属で立候補。野党各党の議員が続々駆けつけ、「国会になくてはならない人」と応援しました。たたかいは参院選、高知県知事選での相互支援へと大きく発展しました。
いま、大阪5区で野党統一候補をめざすとともに近畿で比例180万票の獲得をめざして全力をあげています。「野党共闘の力で大阪5区で必ず勝利し、野党連合政権の実現で希望ある政治を」。思いを込めて駆け続けます。
(おわり)