平成二十五年四月十六日(火曜日)
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平成二十五年四月十六日
午後五時 本会議
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○本日の会議に付した案件
平成二十五年度一般会計予算
平成二十五年度特別会計予算
平成二十五年度政府関係機関予算
午後五時四十二分開議
○議長(伊吹文明君) 宮本岳志君。
〔宮本岳志君登壇〕
○宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、二〇一三年度予算三案に反対、動議及び修正案に反対の討論を行います。(拍手)
反対理由の第一は、消費税増税を前提としている予算だからです。
消費税が一〇%になれば、社会保障の負担増などと合わせて、一世帯当たり三十一万円も負担が増加し、金融緩和による物価上昇と合わせると、消費者物価が三年間で九%にはね上がります。消費税増税は、勤労者の可処分所得と消費支出をますます減少させ、雇用の七割を支える中小零細業者の営業を破壊し、税収は落ち込み、財政危機打開にもつながりません。消費税増税は、断じてやめるべきであります。
本予算案は、基礎年金国庫負担割合と二分の一の差額に必要な財源に年金特例公債二兆六千億円分を充て、その償還財源を消費税増税で賄うこととしていますが、このようなやり方は許されません。
社会保障の財源は、証券優遇税制や大企業優遇税制の廃止、累進課税の強化など、富裕層や大企業を優遇する不公平税制を是正すること、新規大型開発や軍事費など、歳出の無駄にメスを入れることによって確保すべきであります。
第二に、社会保障予算では、昨年の民自公三党合意に基づく給付削減を具体化しています。
生活保護費六百七十億円減、生活扶助基準引き下げ等で二百二十億円が削減されます。これらの削減は、憲法が保障する国民の生存権を脅かすものです。
さらに、年金保険給付費一千五百億円減、児童扶養手当七億円減など、国民が必要とする手当と給付を削減しています。国民に消費税増税を押しつけた上、社会保障の根幹部分を軒並み削減しており、断じて容認できません。
第三に、国民生活を支えて、長期にわたり低迷、後退に陥った日本経済を立て直す予算とはなっておりません。
大企業の成長戦略と利益最優先にしがみつく経済政策によって、結果的に内部留保と非正規労働者が増加し、雇用が不安定化し、中小零細企業の廃業が増加するなどの経済的悪影響が明瞭にあらわれており、この路線は既に破綻しております。
今必要なことは、大企業の内部留保を国民所得と中小零細企業に還元することであり、労働者保護の立場で労働のルールを確立し、雇用を安定させて、内需主導の経済政策に転換することです。
日本のTPP参加は、日本の広範なサービス分野を初め、農業に打撃を与え、地方経済と暮らし、雇用、安全を破壊するものです。
地方経済に与える影響の試算では、北海道、沖縄の産出額が五割減、栃木、滋賀は四割減という深刻な数字が出ております。他方で、非関税措置の撤廃が日本経済に与える影響について、政府がいまだに試算を明らかにしていないのは問題です。
十二日、日本のTPP交渉参加について、米国の承認を得るための日米事前協議で合意しました。この合意は、米国が日本の参加を認める前提条件としていた、牛肉と保険などの要求を丸のみしたものです。
事前協議の段階でさえ、安倍総理が言う、守るべきものは守ることができずに、既に米国に譲歩を重ねているではありませんか。国民の利益に反するTPP参加は即刻やめることを求めます。
第四に、沖縄の辺野古への米軍新基地建設は断じて認められません。普天間基地は、即時無条件返還を求めるべきです。米軍のグアム移転経費や思いやり予算は全額削減すべきであり、F35の導入などの軍事費の増加は、周辺諸国との軍事的緊張を高め、東アジアの平和的環境づくりに逆行し、反対です。
第五に、東日本大震災から二年がたちました。被災者の生活となりわいの再建を最後まで支援することを明確にして、復興の取り組みを抜本的に強化することが求められています。
ところが、被災地で切実な要求である医療、介護の減免措置に対する国の負担が計上されていないことは問題です。
東京電力福島第一原発事故について、収束宣言を撤回し、国と東電は、事故の収束、被災者支援、賠償などで責任ある対応をとるべきであります。
○議長(伊吹文明君) 宮本岳志君に申し上げます。
申し合わせの時間が過ぎましたから、簡単にお願いをいたします。
○宮本岳志君(続) 原発再稼働をやめ、原発から直ちに撤退することを決断し、原発に頼らない、再生可能エネルギー政策への転換を求めるものであります。
以上、私の討論を終わります。(拍手)