平成二十五年三月二十八日(木曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 山本 有二君
理事 伊藤 達也君 理事 岩屋 毅君
理事 遠藤 利明君 理事 小此木八郎君
理事 西銘恒三郎君 理事 萩生田光一君
理事 長妻 昭君 理事 山田 宏君
理事 石田 祝稔君
あかま二郎君 秋元 司君
今村 雅弘君 うえの賢一郎君
衛藤征士郎君 大塚 高司君
大塚 拓君 奥野 信亮君
金子 一義君 菅野さちこ君
木内 均君 黄川田仁志君
熊田 裕通君 小池百合子君
小島 敏文君 小林 鷹之君
國場幸之助君 今野 智博君
桜井 宏君 新谷 正義君
末吉 光徳君 助田 重義君
関 芳弘君 田野瀬太道君
田畑 裕明君 高木 宏壽君
高橋ひなこ君 渡海紀三朗君
西川 公也君 野田 毅君
原田 義昭君 船田 元君
牧原 秀樹君 宮路 和明君
保岡 興治君 山本 幸三君
若宮 健嗣君 奥野総一郎君
岸本 周平君 玉木雄一郎君
辻元 清美君 原口 一博君
福田 昭夫君 前原 誠司君
山井 和則君 岩永 裕貴君
坂本祐之輔君 重徳 和彦君
中田 宏君 中山 成彬君
西野 弘一君 東国原英夫君
村岡 敏英君 岡本 三成君
佐藤 英道君 柿沢 未途君
佐藤 正夫君 畠中 光成君
宮本 岳志君 青木 愛君
村上 史好君
…………………………………
内閣総理大臣 安倍 晋三君
財務大臣
国務大臣
(金融担当) 麻生 太郎君
総務大臣
国務大臣
(地方分権改革担当)
(道州制担当) 新藤 義孝君
法務大臣 谷垣 禎一君
外務大臣 岸田 文雄君
文部科学大臣 下村 博文君
厚生労働大臣 田村 憲久君
農林水産大臣 林 芳正君
経済産業大臣
国務大臣
(原子力損害賠償支援機構担当) 茂木 敏充君
国土交通大臣 太田 昭宏君
環境大臣
国務大臣
(原子力防災担当) 石原 伸晃君
防衛大臣 小野寺五典君
国務大臣
(内閣官房長官) 菅 義偉君
国務大臣
(復興大臣) 根本 匠君
国務大臣
(国家公安委員会委員長)
(防災担当) 古屋 圭司君
国務大臣
(沖縄及び北方対策担当)
(科学技術政策担当)
(宇宙政策担当) 山本 一太君
国務大臣
(消費者及び食品安全担当)
(少子化対策担当)
(男女共同参画担当) 森 まさこ君
国務大臣
(経済再生担当)
(経済財政政策担当) 甘利 明君
国務大臣
(規制改革担当) 稲田 朋美君
財務副大臣 山口 俊一君
政府特別補佐人
(内閣法制局長官) 山本 庸幸君
政府特別補佐人
(原子力規制委員会委員長) 田中 俊一君
最高裁判所事務総局民事局長
兼最高裁判所事務総局行政局長 永野 厚郎君
政府参考人
(文部科学省大臣官房文教施設企画部長) 清木 孝悦君
政府参考人
(国土交通省大臣官房官庁営繕部長) 鈴木 千輝君
予算委員会専門員 石崎 貴俊君
―――――――――――――
委員の異動
三月二十八日
辞任 補欠選任
秋元 司君 木内 均君
伊藤信太郎君 熊田 裕通君
衛藤征士郎君 菅家 一郎君
塩崎 恭久君 菅野さちこ君
関 芳弘君 土井 亨君
中山 泰秀君 黄川田仁志君
西川 公也君 高木 宏壽君
原田 義昭君 小島 敏文君
船田 元君 新谷 正義君
牧原 秀樹君 今野 智博君
宮路 和明君 小林 鷹之君
岸本 周平君 奥野総一郎君
玉木雄一郎君 福田 昭夫君
辻元 清美君 山井 和則君
坂本祐之輔君 西野 弘一君
重徳 和彦君 岩永 裕貴君
中田 宏君 小熊 慎司君
中山 成彬君 村岡 敏英君
浮島 智子君 岡本 三成君
柿沢 未途君 畠中 光成君
村上 史好君 青木 愛君
同日
辞任 補欠選任
菅家 一郎君 衛藤征士郎君
菅野さちこ君 桜井 宏君
木内 均君 助田 重義君
黄川田仁志君 國場幸之助君
熊田 裕通君 高橋ひなこ君
小島 敏文君 原田 義昭君
小林 鷹之君 宮路 和明君
今野 智博君 牧原 秀樹君
新谷 正義君 船田 元君
高木 宏壽君 西川 公也君
土井 亨君 関 芳弘君
奥野総一郎君 岸本 周平君
福田 昭夫君 玉木雄一郎君
山井 和則君 辻元 清美君
岩永 裕貴君 重徳 和彦君
小熊 慎司君 中田 宏君
西野 弘一君 坂本祐之輔君
村岡 敏英君 中山 成彬君
岡本 三成君 浮島 智子君
畠中 光成君 柿沢 未途君
青木 愛君 玉城デニー君
同日
辞任 補欠選任
國場幸之助君 田畑 裕明君
桜井 宏君 田野瀬太道君
助田 重義君 秋元 司君
高橋ひなこ君 伊藤信太郎君
玉城デニー君 村上 史好君
同日
辞任 補欠選任
田野瀬太道君 末吉 光徳君
田畑 裕明君 中山 泰秀君
同日
辞任 補欠選任
末吉 光徳君 塩崎 恭久君
―――――――――――――
三月二十七日
平成二十五年度一般会計暫定予算
平成二十五年度特別会計暫定予算
平成二十五年度政府関係機関暫定予算
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
委員派遣承認申請に関する件
政府参考人出頭要求に関する件
平成二十五年度一般会計暫定予算
平成二十五年度特別会計暫定予算
平成二十五年度政府関係機関暫定予算
――――◇―――――
○山本委員長 これにて畠中君の質疑は終了いたしました。
次に、宮本岳志君。
○宮本委員 日本共産党の宮本岳志です。
安倍総理のTPP交渉参加表明について、きょうは質問をさせていただきます。
十八日の当委員会で、我が党の笠井亮委員が、日米共同声明の第三パラグラフの「その他の非関税措置に対処し、」と書いてある内容を質問いたしました。このときの安倍総理の答弁ですけれども、これに対して、まさにこれは、さまざまな非関税分野について今現在交渉を行っていることでございまして、こう御答弁されたわけですね。
そこで、安倍総理に聞くわけですけれども、ここでさまざまな非関税分野とおっしゃったのは、アメリカ側が懸案事項として示した自動車、保険のほかに一体どのような分野があるのか、これについて、総理、お答えいただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 この第三段落目に書きましたのは、今まで交渉してきたものをそのまま交渉していくということについて確認するために書いたものでございまして、そして、この非関税分野においても、先般答弁をさせていただいたように、交渉をしているわけでございますが、中身については、今まだ交渉中でございまして、この場で申し上げることは、相手国側との関係もあって控えさせていただきたいと思います。
○宮本委員 そういたしますと、このときのやりとりというのは、笠井議員が、第三パラグラフについて、自動車、保険以外のその他の非関税措置、ここについて、どういう、なされるべきさらなる作業が残されているのか、こうお尋ねしたわけですよ。そうしたら、安倍総理の答弁は、まずは自動車、保険を挙げた上で、今おっしゃったように、その他の非関税措置についてもさまざまな分野でやっている、こういう御答弁だったわけですね。
ですから、今その中身についてはいろいろ、これは言えないということでありましたが、少なくとも、自動車や保険以外にも事前交渉を現にやっているという事実は、総理、お認めになりますね。
○岸田国務大臣 今、総理から答弁させていただきましたように、米国の関心事は、自動車、保険分野が従来から示されてきています。これを中心に、非関税分野においても議論が行われているということでございます。
その中身につきましては、今協議中ということでございます。
○宮本委員 総理もそれでよろしいですね。
○安倍内閣総理大臣 そのとおりでございます。
○宮本委員 なかなか中身が語っていただけませんので、聞き方を変えたいと思います。
今現在、日米事前交渉で扱う、アメリカ側が提起する関税品、非関税措置の項目でいえば、この項目の個数は何個あるか、お答えいただけますか。
○岸田国務大臣 今、協議の最中でありますので、項目、その数え方につきましてはちょっと整理が今できてはおりませんが、いずれにしましても、自動車、保険分野を中心とした議論が今行われている、こういった現状でございます。
○宮本委員 牛肉とか自動車とか保険とかというふうに挙げた場合に、では、先ほどの自動車、保険以外にどういう項目、何項目あるかということをお答えいただけますか。
○岸田国務大臣 アメリカ側の関心事、日米共同声明における第三段落の内容は、従来からアメリカの関心事について日米は議論をしてきた、これを引き続き議論する、これを確認した部分であります。その内容としては、自動車、保険が挙がってきている。この部分について中心に今議論が行われている、こういった状況です。
○宮本委員 先ほど、自動車、保険以外、その他のことについても事前協議をやっていると答弁したじゃないですか。だから、その他にどのような項目、何項目あるかを答えてくれと言っているんですよ。
○安倍内閣総理大臣 基本的に、自動車、保険部門について協議をしているところでございまして、その他の、これは第三段落目に書いてあります。これを示すことで、このペーパーにおいて日米が合意したわけでございまして、これ以上の詳細なことについては、今まさに交渉中でございまして、私自身もつまびらかに、今、何と何と何をということについては完全に掌握をしているわけではございませんが、今鋭意交渉をしているところでございます。
○宮本委員 僕は、なかなか、こう聞いても、そこは交渉中なのでとおっしゃるけれども、しかし、政府が言えないと言っているその中身こそ、国民が今一番知りたいと思っていることだと思うんですね。少なくとも、そういうことを国民が知りたがっている、これは総理、思いを同じくしていただけますね。
○安倍内閣総理大臣 それはまさに宮本委員がおっしゃるように、これは、生活あるいは仕事に、国民の皆様のなりわいに係ることでありますから、もしかしたら自分の分野において何かアメリカは要求していないだろうか、どういう交渉になっているんだろうかという関心はもちろん持たれているんだろうと思います。
そうした関心に私たちもお答えをしていきたいと思いますが、ただ、交渉中ということもございまして、なかなか全てをつまびらかにここでお答えをできないということは申しわけないとは思います。ただ、これは相手もあることでございまして、その中において、我々は、最大限国益を確保するために、強い交渉力を持って交渉に当たっていきたいと思います。
○宮本委員 では、また少し聞き方を変えましょう。
今、日米間で事前交渉している事項ですけれども、これはアメリカ側が外国貿易障壁報告書、ここにありますけれども、こういうものや、日本との協議に関する米国政府意見書募集の結果、これはUSTRの募集したパブリックコメントでありますけれども、こういう中で指摘をしている事項が少なくとも日米間で事前協議になっている、こう理解してよろしいですか。総理、いかがですか。
○岸田国務大臣 先ほど申し上げました自動車、保険分野を中心に議論が行われていますが、その項目につきましては今協議中でありまして、今ここでつまびらかにすることは控えさせていただきたいと存じます。項目数、項目、この場では控えさせていただきたいと思います。
○宮本委員 いや、つまびらかにできないのはもう何度も聞いているんですが、この中に挙げられているものが、全部かどうかわかりませんよ、この中にあるものですかと聞いているんですよ、外務大臣。
○岸田国務大臣 日米間では従来も協議が行われてきました。その後、この日米共同声明が発出された後、新たな項目、新たな関心が示されたということはないと認識しております。
○宮本委員 日米共同声明の先ほどのこの第三パラグラフです。ここには、「その他の非関税措置に対処し、」の次に、いいですか、総理、「及びTPPの高い水準を満たすことについて作業を完了することを含め、なされるべき更なる作業が残されている。」こうありますね。
そうすると、これは総理にお尋ねするんですけれども、今行われている日米事前協議の場で、共同声明が指すところの非関税措置の対処と、さらなる作業なるものが完了すれば、アメリカ政府がアメリカ議会に日本のTPP参加を通告する条件ができる、こういうふうに理解をしてよろしいでしょうか、総理。
○岸田国務大臣 今、日米間で協議を進めております。ですから、協議の結果、あるいは妥結のタイミング等は、これから議論が引き続き行われることになります。できるだけ早くこの日米協議についても結論を出す、そして、アメリカからもできるだけ早く参加の支持を得られるべく努力する、こうした方針でおります。
○安倍内閣総理大臣 先般、首脳会談で合意した共同声明、これがその段階において日米が合意した全てでございまして、その他の非関税措置というのは、まさにその他の非関税措置でしかないわけでありまして、そこで米側も具体的に、これ、これ、これということを、その段階でつまびらかにしているわけではないわけですね。しかし、ある程度の、恐らく頭の中には幾つかあるわけでありますが、そこを完全にお互いが合意しているわけでもないので、こういう書きぶりになっているわけであります。それが一点。
もう一点は、では、これが終了しなければ、九十日ルール上、議会に対して政府はお願いをしていく、日本が参加をしますよということについて議会の許可をとるに至るかどうかということでございますが、その整理についても、まさに今、日米も交渉しているわけでありますし、アメリカの中でもどういう対処にしていこうかということはまだ今の段階では検討中である、こういうことでございます。実際はそういうことでございます。
○宮本委員 総理は、十五日のTPP交渉参加の表明の会見でも、記者に問われて、我が国のTPP交渉に対する米国の同意が可能な限り速やかに得られるよう今後さらに取り組んでいく考えであります、こう答えられました。ですから、アメリカ議会の同意が日本の交渉参加の前提であるというのは、問わず語りに語っておられると思わざるを得ないんですね。
ただ、そういう意味でいえば、では、一体いつ、国民が一番知りたい中身が、総理も恐らくそれを一番知りたいであろうということが知らされないまま行って、一体どの段階で知らされるのか。交渉中でございますので、まだつまびらかには余り申し上げることができないと答弁しているが、その中身は一体どの段階になれば国民に明らかにされるんですか、総理。
○安倍内閣総理大臣 今後、今交渉しているわけでありますが、同時に、米国政府は、議会の承認を得るために、議会に対して説明をしなければなりません。その説明する際に公になることもございます。それは、我々に対しても、日本と米国の中において、これは外に出さない、あるいはこれは外に説明しましょうという切り分けは当然するんですが、その際、当然、米国側が公にしよう、我々も公にすべきだという判断をしたところについては、皆様方にしっかりと御説明をさせていただきたい、このように思います。
○宮本委員 明らかにできる段階が来れば、明らかにできる内容を明らかにする。ただ、出さないというものもその段階ではあるんですよという話ですね。
では、もう少し具体的に聞きましょう。
TPPの条文テキストというものは、TPP交渉参加前には、交渉参加国の申し合わせによって入手できないとされております。これは政府のこれまでの説明であります。
では、聞きますけれども、日本はTPPの条文テキストと譲許表をどの段階で入手できるんですか。外務大臣でもいいですよ。
○岸田国務大臣 我が国は交渉参加を表明しましたが、TPP交渉参加国から交渉参加について支持を取りつけなければなりません。この支持につきましては、今、六カ国からは基本的な支持を得ております。また、他の国々にも関係者を送り、連絡をとり合う、こうした方針でおります。こうした参加国の支持をまず取りつけてから後、こうした情報が具体的に入手可能になると考えています。
○宮本委員 当然、それが入手された段階では、国民に全部の条文と譲許表を公開するんですね。
○岸田国務大臣 情報につきましては、交渉の内容につきましては、交渉参加国あるいは交渉相手国との信頼関係があります。こうした参加国の合意を得たものについては、できる限り情報を公開していく、こうした方針で臨みたいと思います。
○宮本委員 要するに、交渉前も、交渉中も、交渉の後も、国民には本当に知りたいことが知らされないということなんですよ、今のやりとりから明らかなことは。結局、国民置き去りだと言わざるを得ないです。
ニュージーランドのTPP首席交渉官が、実は、ニュージーランド外務貿易省の公式サイトで、交渉内容を公表しない合意があって、交渉文書は協定発効後四年間秘匿される合意もある、こういうことを公式に公表しております。アメリカのNGOからは、これまでに公表された唯一の文書は、どんな文書も公表されないという説明の文書一枚だけだ、本当にこういう怒りの声が上がっているような交渉の進め方なんですね。これはもう秘密交渉そのものであって、私たちは断じてこの交渉をやめるよう求めたいと思っております。
時間が参りましたので、私の方から暫定予算に対する態度を表明して、質問を終わりたいと思います。
日本共産党は、本暫定予算に反対を表明いたします。
本暫定予算のうち、生活保護費などの社会保障費、災害復旧事業費、地方交付税交付金などは、当然計上するべきであります。
他方、この暫定予算は、在日米軍駐留経費、米軍再編関係経費等を含んでいます。しかも、消費税増税を前提とした来年度予算と一体をなすものであり、賛成できません。
以上、表明して、私の質問を終わります。