147 – 参 – 予算委員会 – 10号 平成12年03月13日
平成十二年三月十三日(月曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
三月十日
辞任 補欠選任
木村 仁君 加納 時男君
世耕 弘成君 尾辻 秀久君
緒方 靖夫君 小池 晃君
須藤美也子君 岩佐 恵美君
福島 瑞穂君 清水 澄子君
鶴保 庸介君 高橋 令則君
三月十三日
辞任 補欠選任
福本 潤一君 山本 保君
橋本 敦君 宮本 岳志君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 倉田 寛之君
理 事
竹山 裕君
長谷川道郎君
保坂 三蔵君
溝手 顕正君
伊藤 基隆君
峰崎 直樹君
荒木 清寛君
笠井 亮君
照屋 寛徳君
委 員
市川 一朗君
尾辻 秀久君
大野つや子君
加納 時男君
釜本 邦茂君
岸 宏一君
北岡 秀二君
久野 恒一君
国井 正幸君
鴻池 祥肇君
斉藤 滋宣君
谷川 秀善君
中島 眞人君
浅尾慶一郎君
木俣 佳丈君
久保 亘君
櫻井 充君
竹村 泰子君
直嶋 正行君
堀 利和君
本田 良一君
益田 洋介君
松 あきら君
山本 保君
岩佐 恵美君
小池 晃君
宮本 岳志君
清水 澄子君
三重野栄子君
入澤 肇君
高橋 令則君
堂本 暁子君
松岡滿壽男君
佐藤 道夫君
国務大臣
法務大臣 臼井日出男君
外務大臣 河野 洋平君
大蔵大臣 宮澤 喜一君
文部大臣
国務大臣
(科学技術庁長
官) 中曽根弘文君
厚生大臣 丹羽 雄哉君
農林水産大臣 玉沢徳一郎君
通商産業大臣 深谷 隆司君
運輸大臣 二階 俊博君
郵政大臣 八代 英太君
労働大臣 牧野 隆守君
建設大臣 中山 正暉君
自治大臣
国務大臣
(国家公安委員
会委員長) 保利 耕輔君
国務大臣
(内閣官房長官) 青木 幹雄君
国務大臣
(金融再生委員
会委員長) 谷垣 禎一君
国務大臣
(総務庁長官) 続 訓弘君
国務大臣
(防衛庁長官) 瓦 力君
国務大臣
(経済企画庁長
官) 堺屋 太一君
国務大臣
(環境庁長官) 清水嘉与子君
内閣官房副長官
内閣官房副長官 松谷蒼一郎君
政務次官
外務政務次官 山本 一太君
大蔵政務次官 林 芳正君
文部政務次官 河村 建夫君
厚生政務次官 大野由利子君
農林水産政務次
官 金田 勝年君
運輸政務次官 中馬 弘毅君
郵政政務次官 小坂 憲次君
郵政政務次官 前田 正君
建設政務次官 岸田 文雄君
自治政務次官 橘 康太郎君
総務政務次官 持永 和見君
防衛政務次官 依田 智治君
防衛政務次官 西川太一郎君
科学技術政務次
官 斉藤 鉄夫君
事務局側
常任委員会専門
員 宍戸 洋君
政府参考人
内閣官房内閣情
報調査室長 杉田 和博君
警察庁長官 田中 節夫君
警察庁長官官房
審議官 岡田 薫君
環境庁自然保護
局長 松本 省藏君
法務省刑事局長 古田 佑紀君
運輸省鉄道局長 安富 正文君
建設省河川局長 竹村公太郎君
自治省行政局選
挙部長 片木 淳君
参考人
日本銀行総裁 速水 優君
─────────────
本日の会議に付した案件
○平成十二年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
送付)
○平成十二年度特別会計予算(内閣提出、衆議院
送付)
○平成十二年度政府関係機関予算(内閣提出、衆
議院送付)
─────────────
<警察庁の報告を「うのみ」にして判断>
宮本岳志君 まず、新潟県警の不祥事について国家公安委員長にお伺いします。
あなたは、国家公安委員五名の合意が完全に形成されていたので持ち回り決議を命じた、だから問題はないと答弁されておりますけれども、国家公安委員全員の合意ができたと確信するに足るだけの報告を受けたんですね。
そんなこともわからないで合意ができたという判断ができたんですか。一人一人どういうふうなお話しになったのか、答えてください。
二月二十五日、都内の共済施設で行われました警察育英会が終わりました時点で四名の公安委員さんがおられました。その席で、当日の朝、両名から聞いた事情につきまして御報告を申し上げました。大臣の御意向といいますか、大臣が前夜お述べになられましたこともあわせて御報告いたしました。
そのとき四名の方は、新潟県の県議会のこともお話しいたしましたので、事情を全部把握の上、速やかに更迭すべし、それからまた小林前本部長につきましては厳しい処分をすべしという御判断がございました。したがいまして、私どもといたしましては、その時点で四名の方につきましてはお話をきちんとしており、また御意思も私ども得ております。
また、その内容につきましては、もうお一方につきましては私どもの幹部から電話にてお話を申し上げました。その方も同じ意見でございましたので、その時点で公安委員会の合意は形成されたというふうに私ども事務局としては判断したわけでございます。
四名についてはグランドアーク半蔵門で意見表明を受けたんですね。あと一人は電話で確認したと。間違いないですか。
宮本岳志君 報道によりますと、那須氏は、帰りがけに幹部職員から立ち話で処分を知らされ、説明を受けたのは夕方だと述べております。欠席した磯邊氏は、電話でなく、事務所に訪ねてきた職員から説明を受けたと言っております。既にここで食い違っているじゃないですか。
お一人お一人のそのときの状況、御議論を国会としてしっかりとつかむためには、どうしても国家公安委員全員の参考人の招致が必要だと、このこと一つをとっても明らかだと思います。また、国家公安委員長の責任は重大だと私は指摘しておきたい。
<事故が起きている以上はどこかにミスが>
昨日、またお一人亡くなられました。まず私は、この事故で亡くなられた五名の方々の御冥福を心からお祈り申し上げるとともに、負傷された方々の一日も早い御回復を心からお祈り申し上げます。
深い悲しみと事故への怒りの中、亡くなられた方々のお葬式が行われております。十七歳の若さで無残にも未来を奪われた富久信介さんのお父さんは、おまえの死を決してむだにしないから、それがこれからおれのできる唯一のことだと述べられました。この思いは私たちみんなのものでなければならないと思うんです。
事故原因の徹底究明と再発の防止、運輸大臣、いかがですか。
今回の鉄道事故により、入院されておられた方の中で昨夜新たに一名の方が亡くなられ、犠牲者が五名となりました。まことに残念な結果であり、何とも申しわけなく、心から御冥福をお祈り申し上げます。御遺族の深い悲しみにお慰めの言葉もございませんが、改めて心よりお悔やみを申し上げる次第であります。また、現在、入院加療中の方々におかれましても、一刻も早い回復をお祈り申し上げます。
さて、ただいま宮本委員からのお尋ねの決意いかんということでありますが、安全は運輸行政の基本であり、このことにつきまして私どもも随分力を注いでまいりましたが、その最中に今回このような事態に遭遇し、非常に残念であると同時に、このことを深刻に受けとめております。
運輸省としましては、事故発生後直ちに関係者を総動員いたしまして、なし得る限りの努力を傾けておるところでございます。
事故の原因の究明につきましては、事故当日の三月八日、現地調査の後、運輸省におきまして直ちに第一回の事故調査検討会を開催するとともに、三月十日、より詳細な検討を行うためのワーキンググループを開催し、精力的に調査分析を進めているところであります。
また、事故後の対応としまして、帝都高速度交通営団はもとよりでありますが、全国の鉄道業者に対し、事故当日、鉄道局長名で通達を発し、安全の徹底を図ったところであります。
いずれにしましても、運輸省として、今後再びこのような事故を起こすことのないように、今回の事故の徹底的な原因の究明がまず第一だと思っておりますが、これらに対応し、再発防止に全力を尽くす決意であります。
<延長されてきた車両の定期検査の周期>
一つは車両の検査の問題であります。
鉄道局長にお伺いしますが、営団では定期検査は現在どういう周期でやっておりますか。
車両検査につきましては、運輸省令である鉄道運転規則に基づきまして、規則に定められた期間または走行距離のいずれかを超えない範囲で検査を行うこととされております。
具体的に、営団におきましては、月検査ということで、三カ月ごとでございます。それから、重要部検査としまして、これは主要機器を取り外し、または解体して行う検査でございますが、これが四年または走行距離が六十万キロ、いずれか短い期間でございます。それから、全般検査につきまして、これは解体をかなり全般的に行うものでございますが、これが八年ごとということになっております。
昨年も延伸しましたが、省令変更の理由は何ですか。
〔理事竹山裕君退席、委員長着席〕
運輸大臣にお伺いいたします。
今回の事故の重大性に照らして、こういった規制の緩和が安全の軽視に絶対結びついてはならない、この点はっきりさせていただきたい。
<ガードレールの基準も緩和されていた>
事故箇所のカーブは半径百六十メーター、営団の設置基準は半径百四十メーターと聞いておりますが、一九五一年の営団の内規では半径何メートルでしたか。
営団地下鉄は昭和二十六年、丸ノ内線建設に際しまして、曲線部における外側レールの摩耗を防止するために、半径二百メートル以下の曲線箇所に内側レールに沿って摩耗防止ガードレールを設置するということを基準としておりました。その当時は摩耗防止ガードレールと呼んでおりますが、これは当然脱線防止にもつながるものでございます。
営団地下鉄では、脱線防止機能を有するこのガードレールにつきまして車輪の踏面、いわゆる車輪とレールが接する面でございますが、その面の形状の改善、改良あるいはレールの塗油、塗油と申しますのはレールに油を吹きつける器械がございますが、そのレール塗油による摩擦係数の低下等の改善状況を踏まえまして、そういう設置基準を段階的に改正してきたということを聞いております。
運輸大臣も所信表明で安全の確保は最優先だと述べておられます。我が党は、あなた方が進める規制緩和は交通機関の安全に大きな不安を持つものだと指摘してまいりました。今回の事件はそのことをとうとい犠牲の上に示したものだと思います。今回の事故を契機に規制緩和一辺倒のやり方をきっぱり見直すことを強く要求して、私の質問を終わります。